2010.10.31 柏崎マラソン 完走記

 中規模都市でありながら、年に2つのフルマラソンの大会を開催いている柏崎市。ランナーとしては、拍手、拍手!すばらしい。
 2つの大会は、それぞれ対照的な特徴を持つ。春の「柏崎潮風カラソン」は「柏崎風の陣」というイベントにあわせて開催され、お祭り的な大会。一方の秋の「柏崎マラソン」は、陸連公認の競技志向の大会である。

 2005年の参加した柏崎潮風マラソンの完走記は、こちら

 

 柏崎には前日入り。心配されていた台風も直撃せず通り過ぎ、といって、カッと晴れるわけでもなく、曇り模様で、風もどちらから吹いているのかわからない程弱く、マラソンのコンディションとしてはかないいいほうだった。スタート時の気温14度、ゴール時17度。

 コースは、基本的には、往路・復路が同じ。ただし、ゴール手前で、復路はショートカットする。途中、標高差700mの峠と200mの峠がある。往復するか、それぞれ2回づつ、登り下りすることになる。さらに、折り返し地点は、400m高いところにある。柏崎潮風マラソンほどではないが、十分にタフなコースで、公認のレースとしては、最高度にアップダウンがあるコースといえる。

 陸上競技場発着。いかにも競技会的な雰囲気。「・・校陸上部」とプリントされたウェアをまとった中・高生がサポートしてくれていた。商業的なところがなく、これはこれで、逆に新鮮であった。

 参加選手数は以下のとおり、
種 目 申込者数 出場者数 完走者数
マラソン 486人 409人 371人
ハーフマラソン 398人 334人 326人
10km 354人 294人 293人
3.3km 277人 247人 247人
3.1km 21人 16人 16人
合 計 1,536人 1,300人 1,253人

 スタート地点は、陸上競技場、3000m(=5000m)のスタートライン。9時ちょうど。フルとハーフが同時に、同じ場所で一緒になってスタートする。陸連登録は、最善列ブロック。参加人数が少ないもあり、30分前を切っても、整列ができる気配なし。早めに準備した結果、前から3列目を確保。最前列も可能だったが、さぶがにそれは走力にみあっていないので遠慮した。

 スタートロス 0秒 
 ネットタイム計測はしてくれない。ほぼ、あっという間にラインを越えたので、スタートロスは0秒としておこう。

 東洋大学陸上部の酒井監督がゲストで迎えられていて、現役選手も2人、オープンでハーフマラソンに参加していた。さすがに速い。先頭を引っ張っていった。

 最初は、トラックを2周半=1000mを走る、マイペース主義の自分ではあるが、先頭付近に並んだ以上、一定に速さで走るのは義務というか、マナーだと思っている。最初の200m通過46秒、400mは93秒。10キロレースのペースだ。
 当然のことながら、2周目は、最後尾のランナーに追いついてしまう。係員が出て、2周目はアウトのコースに誘導していた。距離を損するよ、と思うが仕方がるまい。

 1キロ通過は、4分07秒。そこからロードに出て、さあ、これからが、レース本番。ここまでは、ウォーミングアップの流しだと思おう。

 まず、ロードに出て、これから始まる41キロ、しっかり走る切れるペースはどのくらいなのか、今の身体のコンディションと対話して、適切なペースを決めていこうと思う。ここは、当然、周りのランナーにはがんがん抜かれたりしているが、全然気にしない。

 1キロから2キロは、4分38秒。うーん、そこまで落ちたか。4分30秒の感覚なんだがなあ。
 2キロから3キロは、4分43秒。やっぱり、まずいか。
 3キロから4キロは、4分40秒。やはり、最初の1キロ飛ばしたのは、まずかったか。
 4キロから5キロは、4分46秒。あーあ。

 5キロ通過 22分56秒 (ラップ22分56秒)

 すでに、最初の1キロの貯金を使ってしまった。しかも、アップダウンは、これからなのだ。3週間前の新潟シティマラソンの3時間12分34秒を目標にしていたが、厳しいなあ。目標3時間15分か。それも、厳しいか。

 8キロ過ぎから、徐々に登り坂が始まった。来たな、来たな。

 10キロ通過 46分04秒 (ラップ23分08秒)

 また、5キロ23分ペースとの競走か。

 12.5キロ地点まで、柏崎刈羽原始力発電所の横の峠道を登っていく(標高差700m)。ハーフマラソンで落ち返して来た、東洋大学の招待選手とすれ違う。さすがに速いなと思う。

 ただ、峠道といっても、完全に足が止まるような坂ではない。登り坂が得意な自分としては、逆に楽に感じさえした。
 峠の登り坂
 10キロから11キロは、4分49秒
 11キロから12キロは、4分40秒

 そして、下り坂。取り返せるか、と思ったが、
 12キロから13キロは、4分20秒
 13キロから14キロは、4分28秒
 体感的には、4分ひとけたくらいで、気持ちよく下っているんだけれど、数字が付いてこないのだ。
 下り坂、一箇所、かなりきつい区間が200mほどあり、復路は、キロ6分に落ちるのではないかと不安になった。

 15キロ通過 1時間09分03秒 (ラップ22分59秒)

 ここからは、しばらく平坦かと思いきや、18キロあたりで、またひとヤマある(標高差200m)。
17キロから18キロは、4分44秒に落ちた。

 このヤマを越えると、海岸線に出る。天気は曇りだったが、佐渡島がよく見えた。海を見て、海から力をもらおうと思った。このあたり、高浜地区付近、家から出て、「がんばれー」と応援してくれる人が多い。ありがとう!

 20キロ通過 1時間31分45秒 (ラップ22分42秒)

 中間点 1時間36分41秒 (中間点の看板は見落としたので、前後のタイムから按分)

 22キロを過ぎて折り返し点、観音岬。そこにある灯台に向かって、坂をお登る(標高差400m)。意地悪なコースだよなあと思う。いわきサンシャインマラソンの中間点過ぎの坂に景色も傾斜も似ている。

 折り返し後の下り坂の勢いで、少しペースが上がってきた。
 23キロから24キロは、4分32秒
 24キロから25キロは、4分22秒

 25キロ通過11時間54分08秒 (ラップ22分23秒)

 27キロ地点は、標高200mのヤマ。したがって、
 26キロから27キロは、4分38秒
 かかったが、
 下り坂の勢いに乗って、
 27キロから28キロは、4分27秒
 28キロから29キロは、4分17秒
 29キロから30キロは、4分23秒

 どうやら、丘を越えるたびに、ペースが上がってきた。

 30キロ通過 2時間16分27秒 (ラップ22分19秒)

 5キロ23分ペースと比べ貯金が、1分33秒。3時間15分は切れるが、新潟の記録との勝負は微妙だ。何しろ、ここから、最後の標高差700mの峠があるのだ。

 往路で見て覚悟していた坂だが、やはり、足が止まってしまうような傾斜の区間が200mほどあり、かなりきつかった。したがって、
 31キロから32キロは、5分07秒
 唯一5分越えの区間だが、仕方があるまい。というか、この程度の落ち込みで乗り越えられたのだから、上出来だ。

 32.5キロの最高点から、さあ、いくぞ。もうゴールまで登り坂はない。峠の下りでは、蹴りを入れて、行け行けどんどん。失ったタイムを取り戻せ!ということで、

 33キロから34キロは、4分07秒
 34キロから35キロは、4分07秒

 おお、ようやく乗ってきた。

 35キロ通過 2時間38分29秒 (ラップ22分02秒)

 ぐるぐる頭の中で計算して、ひょっとすると、3時間10分が切れるかもしれないと思った。下った勢いそのままに、突撃モードとなった。参加人数が少ないこともあって、前のランナーが見えない。完全なひとり旅状態。

 35キロから36キロは、4分09秒
 36キロから37キロは、4分15秒
 37キロから38キロは、4分11秒

 レース前半では決して実現できなかったラップが、なぜか刻めている。もう止まるわけにはいかない。

 38キロから39キロは、4分16秒
 39キロから40キロは、4分16秒

 しかし、やはり、かなりきつくなってきた。

 40キロ通過 2時間59分36秒 (ラップ21分07秒)

 40キロ地点では、普段は、給水をしない主義だが、水不足の予感がして取った。もう、目いっぱいで、失速が始まりそう。でも、あと3キロ。このまま行けば、3時間10分が切れる。後悔がないようにしたい。

 40キロから41キロは、4分21秒

 何とかもちこたえて、ゴールの陸上競技場内へ。残り400m弱。バックストレートでひとりランナーを抜いて、残り200mで時計を確認うると、3時間08分10秒。よーし、これは8分台が出る!前にランナーもいなかったので、遠慮なくラストスパートをかけて、

 ゴール 3時間08分50秒 (ラップ9分14秒)

 41キロ以降は、キロ4分04秒ペース。

 結局、終わってみれば、最初の1キロは別として、全体でビルドアップ走となった。現時点としては、自分を力を出し切った会心レースのひとつと言えると思う。

 




距離 通過タイム ラップ コース
〜 スタートライン 0:00:00 - 柏崎市陸上競技場
〜 5km 0:22:56 0:22:56 競技場1000m走ってから場外へ
〜 10km 0:46:04 0:23:08 ほぼ平坦、そして坂の登り始め
〜 15km 1:09:03 0:22:59 柏崎刈羽原発横の丘声越え(標高差70m)
〜 20km 1:31:45 0:22:42 ひとつ丘越え(標高差20m)
〜 中間点 1:36:41 - ほぼ平坦
〜 25km 1:54:08 0:22:23 折り返し:灯台前の坂(標高差40m)
〜 30km 2:16:27 0:22:19 復路:ひとつ丘越え(標高差20m)
〜 35km 2:38:29 0:22:02 復路;柏崎刈羽原発横の丘声越え(標高差70m)
〜 40km 2:59:36 0:21:07 復路:ほぼ平坦
〜 ゴール 3:08:50 0:09:14 柏崎市陸上競技場