2006.03.19 東京・荒川市民マラソン 完走記
4週間前の泉州国際市民マラソンで、初サブスリーを達成しました。 それまで、一生に一回は・・・ というサブスリーへの思いが強かった分、正直、この荒川マラソンに向けての、モチベーションがあまり上がりませんでした。 さらに、3週間前の週で、右膝内側を痛め、2週間前の週では、練習量を落とさざるを得ませんでした。 それでも、2週間前のハーフ、1週間前の」15キロ走は、泉州の前よりいいタイムであがっていました。 最後の失敗は、2日前の睡眠の確保に失敗したことです。 前の晩は、興奮ぎみだったり、当日朝が早いために、睡眠が充分とれないことが多いですよね。 だから、その前の日の睡眠が重要なんです。 当日朝は、たまたま妻が外出のため、子供達の弁当作り、自転車を35分走らせて会場へ。 受付後、ゼッケンと計測チップ付け、トイレに並び、荷物預かり、これが、また長蛇の列。やっと、陸連登録のゾーンに並んだ時は、もう疲れちゃったなあ、と言う感じになりました。 身体的にも精神的にも、アップができず、この時点で、もう、勝負が決まっていました。 心配していた風は、この時点では、まだ吹いていませんでした。 とにかく、あと3時間、このままもってくれますように、と、お祈りしました。 スタートロスは、6秒。 続いて1キロまでが4分07、次が4分06、 速過ぎる! ここから、落として、5キロ通過が21分04秒。 まずは、理想かな。 7キロあたりでしょうか。 気がつくと、男性ランナーに先導されて、二人の女性ランナー、そのうち一人がねこさんでした。 やがて、後ろから、やすさんが追い付いてきました。 あれー 前じゃなかったのお? いつも後ろについているぱんくろうさんが、誰かに、「やすさんずっと前のほうみたいですよ」と言われて、血相変えて(?)、突進していったのになあ。 こんな話をねこさんにしかけたら、全く場違いでした。 もう、ねこさんは、完全に走りに集中していて、一点たりとも無駄なことはしたくない、という感じました。 たいへん失礼しました。 それにしても、ねこさんの走りは、とっても均整がとれていて、すばらしい! 上下左右に無駄な動きがなく、すべてが前に進むことに集中されていて、ストライドでもなく、ピッチでもなく、丁度いいリズムで、むらがなく、こんなにきれいに走られる人も珍しいと思います。 先導役の男性は、給水所で、2人の女性にコップを渡していました。 その動きのすばやいこと! 女性のほうも、当然といった流れで、受け取る、見事なチームワークでした。 よく見る光景ではありますが、これは、男女の性差かな? 私なら、ここまでサポートされたいかと思えば、違うなあ。自分のレースは、自分で作りたい、なんてこと考えている時、ねこさんが、給水できなかっ私に、コップを手渡ししてしようとしているようでした。 自分は違う、なんてこと考えていたものですから、とっさに、断ってしまいました。 ごめんなさい。 さて、後から振り返ると、ここが、重要なポイントでした。 ねこさんに付いてから、キロ4分10秒を少し割り始めていました。 泉州の時は、4分10秒を割らないこと!を守り通して成功したので、速過ぎる、と考えました。 でも、この時、すでに追い風が始まっていたのかと思います。 そのことを考慮すれば、決っして速過ぎではなかったのです。 体感的には、余裕で付いていけそうでしたので、その感覚を信じるべきでした。 数字を信じてしまい、自重して、ペースを落としました。 これで、序盤で意識してのペースダウンを2回したことになります。 意識してのペースダウンは、時には必要ですが、できれば、ないほうがいい。 ペースの上げ下げは、全くの余計なエネルギーロスです。 さきの名古屋女子の渋井選手の失敗例を見ていたのに、生かせませんでした。 あと、もう1点、女性ランナーにぺたーと付いていくのは、どうかな? という思いがあったのも正直なところです。 でも、全く遠慮する必要ありませんよね。 レースは、みんな、ベストをつくすための真剣勝負なんですから。 余計な配慮がありすぎました。 もし、今日のレースで、本気でサブスリーを賭けているなら、ここは、ねこさんに付いていく、しかありませんでした。 そうしたら、すばらしいリズムで、後半は、風除けを作りながら、勝負できた可能性があります。 ほんの数%でしょうけれどね。 前半は、風を読み間違えていました。 旗が完全に逆方向になびいているのを見ていたんですけどね。 いつもの通り、ハーフから勝負、ビルドアップ感覚でいくぞ、それまでは、我慢、我慢で、キロ4分15秒ちょい切りくらいをキープしていました。 完全に失敗です。 いつの間にか、天気は快晴もよう。向かい風がないので、暑さを感じてきました。 10キロ過ぎには、手袋をはずしました。 こんな陽気なら、最初からいらなかったなと思いながら。 15キロすぎには、だいぶ汗を感じて、大丈夫かな、という不安もありましたが、とにかく、勝負は、ハーフから、まだ、ジョグ、ジョグ、だよ、アップ中なんだよ、と言い聞かせていました。 本当にバカなレースですよね。 みすみす追い風を味方につけなかったんですから。 正解は、いけいけどんどんでした。 ハーフは、予定通り、1時間29分台。 さて、折り返して、ここから、レース開始! というはずだたんですが、いきなりキロ4分25秒に落ち込みました。 初めのうちは、風も、いままでの暑さを冷やし、気分いいかな、とも思いましたが、実際、タイムが上がらず、サブスリーは、黄色信号から、あっという間に、赤信号に変わりました。 このあたり、すれ違いで、くりりんさん、ヨーコさんに声をかけていただきました。 25キロ通過が、丁度、3時間ペース。 風は強まる一方で、一度はずした手袋を付け直しました。 これから、キロ4分15秒に上げて走り通すのは、不可能に思えました。 でも、この時点では、まだ、3時間5分はかからないだろう、と思っていたのですが・・・ 27キロ地点、ますます、風は強まり、絶対的なタイムとう目標を見失いかけました。 でもこの悪条件は、みな同じ。 それなら、相対的な順位を少しでも上げよう、ということで、ここから、ゴールまで、100人抜くぞ、 を目標にすることにしました。 1人抜いてプラス1、抜かれてマイナス1、と数えていきます。 決して、人を蹴落として、という発想ではありません。 前へ、前へ、と目標ができて、時間が短く感じられますし、順位を上げているうちは、最悪、大失速という事態は避けられます。 さて、このあたりの1キロ区間、道幅はが7mから4mに狭くなります。 ここで、反対側の走路が、自然渋滞を起こして、ランナーが止まっていました。 高速道路の渋滞の原理と同じです。 これには、大変気の毒に感じました。 おそらく、サブファイブクラスの選手達かと思いまが、一人一人、この大会のため、たとえば、1日2キロずつでもジョグをして努力をしてきたかもしれません。 遅い速いは、関係がありません。 マラソンは、最初から最後まで、自分だけの力で、全力を出し切ることに意義があります。 本当は、走れるのに、渋滞で止められてしまったら、がっかりです。 今年は、フルマラソン、1万9千161人のエントリー。 これに対して、4m道路(片側2m)は、耐えられないのです。 来年は、東京マラソンがあるので、荒川マラソンの出走者が、ぐんと減ることが予想されますので、心配がありませんが、以前の折り返しが2ケ所あるコースに戻すか、たとえば、30分の目標タイム別に5分ずつスタートをずらして、前後の余裕を作るようにするなどの工夫が必要だったと思います。 30キロを過ぎても、ますます風は、強まる気配。 道路中央の赤いコーンは、風で、どんどん飛ばされていました。 34キロまでは、キロ4分台を維持したものの、34〜35キロで、5分32秒、ついに大台に乗ってしまいました。 それでも、ずっと追い越しモードだったのです。 35キロ過ぎの登り坂で、早くも27キロ地点からの目標の100人抜きを達成しました。 その後1115人位まで、数えていましたが、だんだん、思考能力がにぶり、面倒ななって、数えるのをやめました。 37キロあたり、男性ランナーに先導されて、一人の女性ランナーに抜かれました。 コーチをおぼしき、その男性は、女性に何やら、ひとことふたこと、そうしたら、女性は、「はい!」と健気な返事をしています。 このクラスの女性は、国際資格(3時間15分)を取りに来ているため、モチベーションが落ちないんですよね。 が、やがて、見ていると、コーチの男性のほうが、落ち始めてきました。 きっと「僕はダメだから、先に行ってくれ」って言ったんでしょう。 本来、実力は上なんでしょうけど、きょうは、ばったっばたとサブスリークラスの男性ランナーが失速していました。 これに対し、初サブスリーを達成したねこさんを筆頭に、女性ランナーの頑張りが目立ちました。 今まで、小柄なランナーは風に弱いを思い込んでいたのですが、スピード系のランナーのほうが、やられているように思いました。 残り5キロで、2時間45分台、キロ5分だと、3時間10分が切れない状況で、せめて、3時間ヒトケタという線も、かなりあやしくなりました。 38〜40キロあたりで、道の方向が変わり、風が弱くなるところがありました。 こういうことろでは、言い訳無用。 頑張るしかありません。 どんどん、追い抜いて,けっこう速く走っているつもりでも、キロ4分55秒。 もう、いつもとは、別人の自分です。 40キロ通過が、3時間00分58秒で、 目標を、3時間12分台の自己コースベスト切りにかえました。 確か12分何秒か忘れましたが、11分台だったら、コースベストのはずです。 数週間前、TVで見た、実業団ハーフの野口みずき選手を思いだしました。 風が強くて日本記録が出せなくても、最後まで全力を出し切る、という姿勢に感銘を受けていました。 私も、ここで、気を抜いたら、先につながらない。 こんなにすばらしい条件は、練習でしようと思ったってできない。 何だかそう思うと、貴重な経験のように、大切にしようと思ってきました。 41キロ地点で、あくびさんに応援していただいた時も、笑顔で応えられたのは、そういう気持ちからです。 最後の鉄橋の下をくぐってからも、前を行くランナーを見て、ちょっと無理そうだけどやってみよう、と追いかけ、捕らえることができました。 ラストは、完走証に写真がのりますので、バンザイポーズ! 3時間11分46秒。 コースベスト。 実は、今までのコースベストは、3時間13分16秒だったのですが、12分台だったと記憶違いしていました。 この記憶間違いがなかったら、40キロ以降、10分48秒(キロ5分をちょっと割るペース)では、走れなかったかもしれません。 自分の記憶のなさに感謝! 繰り返しになりますが、ねこさん、初サブスリー、本当ニおめでとうございました。 序盤に同走して、いけるだろうというオーラを感じていましたが、まさか、あの突風に中、がんばり切るとは、失礼ながら、思ってもいませんでした。 日ごろの、こつこつと重ねた努力が実りましたね。 故障をしても、あきらめずに、我慢をして徐々に徐々にやってきた、その意志の強さに脱帽です。 これからも、その天性のフォームを生かして、どんどん飛躍して行って欲しいと思います。 私はというと、レース翌日の今、もう、次、来月のかすみがうらマラソンの攻略に向けて、気持ちが動き始めています。 今度こそ、失速ない4月のレース、大好きなかすみがうらのコースで、ベストを尽くしたいと思っています。 |
距離 | 通過タイム | ラップ | コース |
〜 スタートライン | 0:00:06 | ー | ー |
〜 5km | 0:21:04 | 0:20:58 | ー |
〜 10km | 0:42:08 | 0:21:04 | ー |
〜 15km | 1:03:28 | 0:21:20 | ー |
〜 20km | 1:24:40 | 0:21:12 | ー |
〜 中間点 | 1:29:25 | ー | ここから逆風 |
〜 25km | 1:46:41 | 0:22:01 | 土手に上る |
〜 30km | 2:10:10 | 0:23:29 | 土手に上る |
〜 35km | 2:34:57 | 0:24:47 | 土手に上る |
〜 40km | 3:00:58 | 0:26:01 | ー |
〜 ゴール | 3:11:46 | 0:10:48 | ー |