2006.10.01 弘前・白神アップルマラソン 完走記


弘前城

 マラソン前線は、秋の深まりとともに、夏の北海道から、11月下旬に関東地方にまで南下してきます。 恒例となった、8月の北海道マラソンから、11月の関東地方のビッグマラソン大会まで、待てないよー とい思いで、東北地方まで、自分から行ってきました。

 今年の北海道マラソンは、3時間12分で、タイムこそ、当初、目標のサブスリーに遠く及ばなかったものの、途中32度まで昇ったという暑さのことを考えれば、順位もよかったし、失速もしなかったし、まずまずという走りでした。 季節も変わり、若干涼しくなった、この大会では、最悪でも、北海道の記録よりは速く走れるだろう、と思っていました。 が、しかし・・・・という結果に終わってしまったのです。

 その原因は、体調不良。 そして、きっかけは、何と、パソコンの故障でした。 大会3日前の夜に、突然、我が家のパソコンのディスプレーが点滅しだし、そのうちセーフモード以外では、正常起動しなくなる障害に陥ってしまったのです。何とかしようといじっているうちに、夜半過ぎになってしまい、大会前だから、早く寝なければ、と思って布団にはいっても眠れず、身体のリズムが狂ってしまいました。

 前日、羽田に向かう電車の中でも、ぐっすり眠ってしまうくらいの状態で、疲れがでていました。 にもかかわらず、いつも通り、フルマラソンの前日は、4食取る、と実行したら、今度は、お腹にきてしまったのです。 特に、羽田空港で食べた「トンカツ定食」ーー 前日は揚げ物をたべてはいけないーーのルールを守らず、ただボリュームのある定食がそれしかなったという理由で選んでしまったのが、痛恨のエラーでした。

 症状は、突然、当日の朝食時に現れました。 もうその時間になってしまったら、下痢止めを飲んでも、治りません。 ただただ、一過性のものならいいなあ、と祈るしかありませんでした。

 が、大会会場でも、まだ、水下痢状態。 もう、だめだ、あとは、運を祈るのみでした。

 コースは、弘前城のある弘前公園前をスタートし、岩木川に沿って、上流に向かい、折り返して、帰りは下ります。 全体の標高差は100mくらいです。 田沢湖マラソンのような、強烈な坂はないものの、いつも、だらだら上っているか、下っている感じで、かつ途中、2け所ほど、峠とはいかないまでの、軽いアップダウンの丘超えがあり、決して平坦なコースとはいえません。

 並び順は自由で、同行したS田さんと共に、ロス1秒くらいの好位置に並べました。 そこで、どららの相方さんと遭遇、あいさつさせていただきました。 

 9時00分 弘前城のある弘前公園前を スタート。 
 
 入りの1キロは、下り坂で、3分51秒。 いくらなんでも、速過ぎ、きっと距離表示がおかしいんだろうと思ったら、次の1キロが、4分29秒で、やっぱり。 問題は、次の1キロなのですが、すでに、だらだらの上り坂にはいっていて、これはスピードがでていないな、と思ったら、4分33秒! えっ、いくらなんでも、そんなに落ちているとは・・・この時点で、サブスリーはあきらめ、目標を3時間ヒトケタとしました。 行きは上り坂だから、キロ4分30秒をキープできれば、帰りの下り坂で、自然にペースが上がりクリアできるだろう、という見通しを立てました。

 5キロ通過は、21分44秒。 マイペース、マイペース、残りの距離を考えて、無理せず行こうと決めました。 7キロ付近にアップダウンがあります。 下り坂があるということは、帰りに登りになるわけですから、せっかく登ったのに、降りたくないよー という気持ちになりました。 

 相変わらず、調子は上がらず、ちょっと油断すると、キロ4分30秒を大きく超えそうに思ったので、7キロ地点あたりから、前を走る黄色シャツのベテランらしきランナーを目印にして、付かず離れずいくことにしました。

 10キロまでの5キロは、22分17秒。 
 15キロまでの5キロは、22分43秒。 
 20キロまでの5キロは、23分00秒。 

 だんだんと、ラップが落ちていきましたが、目標はサブスリーではなく、キロ4分30秒で3時間10分としていたので、ここは、余力を残していけば、後半の下り坂で挽回できると踏んでいました。

 天気は晴れ、気温は次第に上昇しているようでした。 給水所のたびに、スポンジを取って、後頭部からしっかり絞ってかけました。 後から調べましたら、弘前地方 スタートの9時に18.8度、12時に23.3度となっていました。

 このコース、復路で寄り道をするので、折り返し地点はハーフではありません。 折り返して、やや向かい風を感じましたが、とにかく、これから飛ばしていくしかないな、とギアを入れ替えました。

 ハーフ地点は表示がなかったようですが、見落としたのかもしれません。 前後から推計して、 ハーフ通過は、1時間34分42秒。 

 このあたりでは、やはり折り返してペースを上げてきた、別のベテランらしきランナーに,追いかけられるようにして、快調に飛ばしておりました。 それでも、1キロごとのタイムは、21kmから、4分25秒、4分23秒と、体感ほど上がりませんでした。 

 破綻は、突然やってきました。 23キロ地点あたりでしょうか。 横腹が痛み出しました。 まずは、様子をみようとスピードを落とし、後ろのベテランらしきランナーを先に行かせました。 
 初めは、昔、よくなったように、走ることによる痛みかと思いましたが、次第に、これは、トイレに行って解決しなければならないものだ、ということが解ってきました。

 そこからは、もう、どうしよう。 開いている商店に飛び込むか、何とか、我慢して走りきるか・・・・ その葛藤でした。 ひとつコンビニをやり過ごしたときは、しばらくして、後悔しました。 あそこで行っておけばよかったのではないか、最大のチャンスだったのではなかったかと。

 幸い、道は下り傾向だったので、ペースは、4分35−44−40ー34−46秒といった具合に、何とか持ちこらえていました。(25キロまでの5キロは、22分38秒)。 

 29キロ手前の給水所で、ついに決断。 「トイレはありますか」と聞いたら、その場所にあり、飛び込みました。 用を足しながら、腹痛は、激痛になり、これは、もう病気だ、病気なのに、マラソンしていいの? と思ってしまいました。 ここで、リアイアか、ということが頭をかすめました。 少しでもロスタイムを小さくしようという気力もなく、もう、身体と心の調子を戻すのに、4〜5分、必要でした。

  ようやく、痛みが治まり、さあ行くか、という気持ちになり、再スタート。 28キロから29キロの1キロ間に、何と、9分48秒も要していました。

 再シタートしてからは、休んでいた分、速く走れるようになっていて、前を行くランナーを次々追い越していく展開となりました。 30キロ通過は、2時間20分40秒。 この5キロは28分17秒

 このあたりで、一生懸命計算をして、何とか、8月の北海道マラソンの3時間12分59秒を目標にしようと思いました。 でカ数字上は、残りをサブスリーペ^−スでいけばクリアできそうです。 ということで、気合いをいれたものの、30キロからの1キロラpップは、4分22秒、18秒 といきてそこまで。 次は4分30秒に落ちてしまいました。 35キロ通過、ここの5キロ 22分17秒。

 
そのあたりからは、目標を3時間15分に下方修正して、走っておりました。 相対的には、速く、前を行くランナーをひとりひとり捕らえていく感じだったのですが、数字は、どんどん落ちて、4分30秒すらキープできなくなっていました。 40キロ通過が、3時間06分37秒 この5キロは、23分39秒

 41キロ過ぎには、スタート後一気に下った坂を、今度は、登ります。 何とか、キロ5分まで失速するのは、阻止しようと、ここはピッチ走法で、乗り切りました。 残り1キロで、序盤に目標にしていた黄色シャツランナーに追いついた時は、よく、ここまで、追い上げてこれたなあ、とちょっと感激しました。

 ゴールは、3時間16分57秒。 ラスト2.195キロは10分20秒。 体調不良からひどいレースでしたが、トイレ休憩を除けば、最後まで、しっかりとは、走れたと思います。

距離 通過タイム ラップ コース
〜 スタートライン 0:00:01 弘前公園前
〜 5km 0:21:45 0:21:44 一気に下って 上り
〜 10km 0:44:02 0:22:17 上り 途中丘超え
〜 15km 1:06:45 0:22:43 上り 途中丘超え
〜 20km 1:29:45 0:23:00 上り
〜 中間点 1:34:42 上り
〜 25km 1:52:23 0:22:38 下り
〜 30km 2:20:40 0:28:17 下り 途中丘超え
〜 35km 2:42:58 0:22:17 下り 途中丘超え
〜 40km 3:06:37 0:23:39 下り
〜 ゴール 3:16:57 0:10:20 下り 最後に上り
中間点は、表示がなかったか、見落としたため、前後から推計
35km地点、表示を見落としたため、前後1キロ表示地点から推計