2006.11.26 つくばマラソン 完走記

 弘前→淀川→つくば→館山→東京 と、今シーズンは、少しずつレベルアップしていこう、という青写真が、早くも3つめのつくばで、崩れてしまいました。 終盤は、負けない! というとっとこ流の自信も、見事に打ち砕かれ、反省点ばかりのレースとなりました。

 そもそも、この秋は、昨年、一昨年に比べ、ペースが上がってきませんでした。 例年、涼しくなんるにつれ、ぐんぐんタイムも良くなり、11月は、10キロ37分台で走れるレベルになっているはずでした。 が、今年は、39分を切れるかどうかがやっとの状態。 そこで、思い切って、15キロ走の後に2日休み、また15キロ走、また2日休み15キロ走 というメニューを組みました。 効果は、てき面。 11月16日、3回目の15キロ走では、58分41秒まで回復し、これで、最低でも、11月1日の大坂・淀川マラソンの3時間04分40秒はクリアできるだろう、と思いました。
 でも、ここで安心た気分になってしまったんですね。 後で振り返ると、ここがピークでした、 その後、ちょっと油断をして、11月18日にしゃぶしゃぶ、20日にラーメンの食べ過ぎをしてしまい、11月20日に段階で、胃がもたれて、何も食べられない状態になりました。 胃腸薬で回復したものの、その後、2〜3日間は、昼食もおにぎり2〜3個だけという日が続きました。 ここで、エネルギー不足が始まったと思います。
 11月22日に不注意から、右足指に物を落として内出血を起こしました。 その時は何ともないと思いましたが、翌日になったら痛みが増し、これは、やばい、と思いました。
 その翌日というのが、11月23日、ずっと前から、小5の息子と約束していた、秩父市さくら湖畔で行われる、秩父宮ロードレースの親子1.5キロレースと、単独5キロレースでした。 朝から、一歩一歩、歩くたびに足が痛み、息子と歩くのも、もうちょっとゆっくりしてくれないかな、と思うほどでした。 親子マラソンは、キロ6分スピードですから、問題なく走れますが、自分のレースの5キロは、やはり、力が発揮できなかったと思います。 レース中は痛みは感じませんが、タイムは、アップダウンばかりのコースとはいえ、前回より46秒遅い、19分46秒でした。 前回年代別4位入賞で、今回も狙っていたのですが、結果は9位で、がっかりでした。
 
 さて、ここで、フルマラソンの直前に、何日ランニングを休んだらいいのか、私の統計をとってみました。
 対象は、2005年以降のフルマラソンのうち、下痢状態だった2005年北海道、極端な復路逆風だった2006年の荒川、トイレ休憩のあった2006年の弘前を除きました。

 下の表で、「直前休日数」は、レース前にランニングを休ん日の数。ただし、ごくごく軽い2km以内のジョグは除く。
 「失速率」は、30kまでの速さ(ネット)を100%として、30kmからゴールまで、何%遅くなったか。 マイナスの場合は、逆に速くなったことを表す。
直前休日数 年月 大会 ゴールタイム 30km通過タイム 失速率
2 2005/04 かすみがうら 3:11:57 2:11:23 11.8%
2005/11 あいの土山 3:05:40 2:07:07 11.7%
2006/01 勝田 3:01:19 2:06:38 5.9%
2006/11 つくば 3:09:12 2:07:02 16.9%
平均 3:07:02 2:08:02 11.8%
3 2005/11 河口湖 3:05:40 2:12:29 -1.3%
2006/02 泉州 2:58:09 2:06:17 1.0%
2006/04 かすみがうら 2:56:41 2:05:30 0.3%
2006/06 六無月喜多 3:07:49 2:08:05 12.8%
平均 3:02:05 2:08:05 3.6%
4 2005/05 柏崎潮風 3:12:26 2:15:50 2.4%
2006/08 北海道 3:12:54 2:17:02 0.3%
2006/11 淀川 3:04:38 2:09:16 5.1%
平均 3:08:01 2:12:33 2.8%

 これを見て、改めて確信したことは、やはり、直前は、3日間休まなければならないということです。2日間だと、ほぼ確実に、30km以降、失速しています。 その中でも、今回のつくばは、飛び抜けていますね。4日間でもいいかもしれません。 上の3レースは、いずれも20℃以上の暑い中ですが、大きな失速を避けられています。  また、サブスリーの条件は、イーブンヲ守るというのが、数字でもはっきりしています。

 さて、つくばマラソンに話を戻します。 さらに、悪いことに、2日前に十分な睡眠をとることに失敗し、当日は、午前5時起床。 食事量を減らしていたことを取り戻そうと、前日夜は、また、食べ過ぎてしまい、この日の朝食は、少なめのパン。  おまけに、いつも準備している、チョコを買い忘れていました。

 行きのつくばエクスプレス内では、目をつぶって、寝なくちゃ、寝なくちゃ、って思っていました。

 受付で、くりりんさんと遭遇。一緒に更衣室に行きました。 スタート1時間半近く前だというのに、もう、トイレは行列。 これは、きびしいぞ、と感じました。 更衣室の体育館は、1万人規模の大会にしては、狭く、すでに、足の踏み場もないほどでした。 まずは、ゼッケンを付けて、・・・  RCチップ(タイム計測用の靴につけるチップ・・のこと)を・・・ と思ったところで、くりりんさんがトイレに立ち、そうだよな、まず、トイレだよ、一刻も早く済ませないと・・・ と思いました。

 そこで、トイレに20〜30分位要し、戻ってきて、チップをつけようとしたら、あれっ ない! ない・・・
もうあせりまくり、バックを全部ひっくり返して、いや、いや、冷静に!! もう一度、見てみてもない! 隣の人にきいても、ない!! 
 チップなしで走るか、それとも帰るか? いや、イエローチップ(自分専用のチップのこと)を忘れても対応できるんだから、何とかなるはず! それっ、走れーーーまずは本部へーーー

 すでにスタート30分前となり、多くのランナーはスタート地点に向かっている中、ひとり、必死な顔をして、逆走したのでした。 本部に聞くと、競技場、反対側のRCチップコーナーへ行けということで、走るーー走る^^^  事情を早口で話したら、何てことない、チップの番号とゼッケンヲ照合して、すぐに、再発行されました。 

 さあー、次は荷物だーー 急いでビニール袋に入れて、100円握りしめて行ったら、、長蛇の列。 一瞬の判断で、これは、間に合わない! しかたなく、更衣室に置き去りにし。スタート地点に走るーー走る^^^ 

 着いたーー!! と思ったときは、すでに精神的にも疲れていました。

、手袋を忘れた、というか、もうバックから出す余裕がありませんでした。、1分前になって、靴紐の確認もしていないことに気づきましたが、そのまま行くしかありません。

  スタートロスは、4秒。 まずは、2時間50分位で走るであろうSAIさんの背中との距離で、自分のペースを作ろうと思いました。 4分経過時に5〜10秒遅れた位置にいるようにと。

 ここで、またミス。 後で気づいたのですが、スタート後、27秒経過のところで、間違えて自分の時計のラップボタンを押してしまったようでした。 したがって、4分たったと思った時は、実は、4分27秒だったんですね。 事前に、まゆみさんから教えてもらった、1キロのマークも、見つからないはずです。 途中、風と走るさんに、声をかけていただきました。 「速いですよ」と教えていただいたので、やや、ペ^−スを落としたら、後ろに付けていた、ぱんくろうさんが、私の前に出るではありませんか。 いつも、人の後ろにつくくスタイルのぱんくろうさんが我慢できないほど、遅いのかな? と、逆に思ったりして、こにかく、5キロ地点のチェックをしたい、と思いました。

 広い広い筑波大学を一周して、5キロ地点。 しぶいちゃんとねこちゃんが沿道から応援していただきました。 時計を見たら、驚き!!! 19分台ではありませんか???
 でも、実は、さっきの押し間違えがあったので、 5キロ通過は、20分26秒だったんですね。
 それにしても、速すぎです。 

 自分は、19分台で走ってしまったと思っていましたから、もう、絶望的な気分でした。 このまま、20分、21分、22分、23分・・・ 奈落の底へ・・・ という先行きが見えてしまった気がしました。

 まずは、落とそうということで、10キロまでの5キロは、21分01秒。 理想のペースになりましたが、これから、どんどん落ちていくのでは、と不安が始まりました。

 相変わらず、自分の速度がわからないので、相対的な位置の頼ることにしました。 後ろにゼッケンのない一般のランナーは、後方スタートなので、抜かされても気にしない。 ただ、後ろにゼッケンのある陸連登録のランナーの中では、順位を下げないようにしよう、と思いました。 けれども、どんどん、抜かれていくんですね。 1人2人、数えていたら、20人位抜かれて、 15キロまでの5キロは、21分01秒。 

 ひとつの集団に抜かれて、また、後方から、大集団。 どうやら、サブスリー狙い集団のようです。 いったん抜かされそうになりましたが、しばらくは、この集団について、力を温存しようと思いました。 このあたりで、、ぱんくろうさんを捕らえて、 20キロまでの5キロが、21分15秒。  ハーフ通過は、1時間28分26秒。 

 ハーフを通過する際に、この集団をひっぱるゼッケン「2」ノランナーが、「3時間ペ^ースでいきます。 貯金が、今、2分30秒(1分30秒の間違え?)あります。 30キロまでは、意識的に、ペースを落とします。」 と言っていました。 まわりのランナーが「はい」と答えています。 後で、パンフレットを見て、わたっかのですが、このゼッケン「2」ノランナーは、櫛部静二さん(現城西大学男子駅伝部コーチ)だったんですね。 櫛部さんは、箱根駅伝の早稲田の選手だった時から、好きな選手でしたから、それだったら、もっと、走り方、よく見ておくんだったな、もっと、がんばって、挨拶できればよかったな、と、後で後悔しました。 

 やがて、22キロ過ぎの折り返し点。 風は、問題ありません。 そう、今日は、日差しもなく、気温も10度くらいで、絶好のコンディションだったんです。
 しかし、この折り返しを機に、私の走りはおかしくなってきました。 一時、ゼッケン「2」の後ろにぺたーっと付いていたのですが、みんな、その位置を狙っているようで、ちょっと油断すると、割り込まれてしまいました。 そうこうするうちに、一人入られ、また、入られ、で、気がついたら、ゼッケン「2」が見えなくなってしまいました。 このあたありで、目指せ富士山頂さんに声をかけていただき、抜かされました。 25キロまでの5キロは、20分58秒。 あれえ、悪くない。 櫛部さんが、意識的にペースを下げると言ったのは、ペースを上げるの聞き間違えだったのでしょうか?
 このあたりで、見覚えのある走り方、そう。 髭さんに抜かされました。 自覚的には、かなり落ちているように思いました。 30キロ通過は、2時間07分06秒。 この5キロも22分03秒

 まだ、サブスリーペース、53分の貯金がある、と思ったら、また、元気がでてきました。 35キロまで、21分40秒でカバーしたい。 もし、できなくても、22分以内なら、可能性が残る。 と計算しました。 かわやんに抜かされる時、「サブスリーぎりぎりだな、ここから、ビルドアップして行ってえ!」と声をかけましたが、実は、この時点では、自分に対しても、そう言っていました。 このあたりで、失速しているオッティ〜さんに遭遇して、びっくりしました。 この前お会いして、この秋、40歳台で、5000m16分台を出して、すごい、という話をしたばかりでした。 きっと、大記録を狙いに行き過ぎたか、体調が悪かったのか、とても信じられない気がして、何と声をかけたらいいか迷いました。

 さて、この5キロ区間、それなりにがんばっていて、走りの感じからして、22分ぎりぎりだろうか、と思っておりました。 が、なかなか、35キロラインが、来ない。 時計は、23分を過ぎ、あれ、これは、見落としたかな、そんに違いない、そうあって欲しいと思っていた矢先、前方に白いラインが・・・ えっ、もう、がっかりしました。 35キロ通過、ここの5キ23分35秒です。

 とたんに、全身に力が抜けてきました。 次の目標、前回の淀川の3時間04分40秒に下方修正しましたが、走りの感覚以上にタイムが落ちていたので、自信がありませんでした。 今度は、本当に落ちているな、と自分でも分かりました。 何とか、打開しようと、エイドで、あめを口にしました。 残り5キロ地点で、また、しぶいちゃんとねこちゃんから、声援をいただきました。 入りの5キロとは大違いの情けない姿になってしまい、何だか、恥ずかしいような気持ちになりました。 淀川マラソンノタイムに勝つためには、残り5キロを21分で行く必要があり、もう無理だな、と思うと、ますます、力が抜けてきました。 

 40キロ通過が、2時間57分14秒 この5キロは、26分33秒。やっちゃったー キロ5分オーバー。 自分では、最近、マラソンの走り方を身につけてきて、調子が悪いい時でも、それなりにまとめることができる、と思っていました。 終盤は、ほとんど、抜かしまくりのレース展開が多かったんです。 が、今日は完全な失速です。

 しばらくして、沿道から、「わーみらくるー(実際は本名」という声援が聞こえました。 えぅ、みらくるさん!? と思って振り向いたら、本当にみらくるさんでした。 もう必死に呼吸して、走っていました。 先週の東京女子で完走できなかった悔しさを、思いっきり全力で走りにぶつけているようで、とても感動しました。 それにしても、隣で併走しているオヤシは、誰だろう? と、その時思いました。 実はオッティ〜さんだったんです。 ずっと後ろで失速していると思ったので、想像できませんでした。 (私は、軽度の視力障害者ですので、お許しください。)

 よし、負けるもんか、と私もみらくるさんに付いていきましたが、30mも持ちませんでした。 元気に橋を渡っていく姿を、ただ、がんばれと、見送っていくしかありませんでした。

 このみらくるさんを追った走り、わずかに時間でしたが、私にとっては、致命傷でした。 残り1キロになったも、走りは、ますます悲惨になり、がんがん抜かれました。

 3時間09分16秒。 ラスト2.195キロは12分02秒。 3時間8分台と10分台は経験しているけど、9分台はないから、そのほうがいい、なんて、へんてこな理屈で、競技場にはいっても、だらだら走るしかありませんでした。 ラスト50mだけ、最後の力をふりしぼりゴールしました。

 天候もよく、好記録ラッシュでした。 ゴール時点では、喜びの顔にあいました。 かわやん、2時間59分、サブスリー!。3時間6分の自己ベストのみらくるさん。 2時間46分で、とってもうれしそうなはちおさん、 りゅうさくさんも2時間46分。 それから、お会いできませんでしたが、女子2位で、2時間47分のまゆみさん。風と走るさんも、35〜40キロを18分台の快走で、2時間46分の自己ベスト、みんなみんなおめでとうございます!!

 私にとって、初つくばは、苦い思い出となりましたが、失敗したレースは、その大会で取り返さなくては、と思っています。 いつか、また、走りたいと思っています。
 
距離 通過タイム ラップ コース
〜 スタートライン 0:00:04 筑波大学陸上競技場西
〜 5km 0:20:26 0:20:22 筑波大学一周
〜 10km 0:41:27 0:21:01 学園東大通り
〜 15km 1:02:50 0:21:23 土浦つくば線
〜 20km 1:24:05 0:21:15 土浦真岡線バイパス
〜 中間点 1:28:26 土浦真岡線バイパス
〜 25km 1:45:03 0:20:58 折り返し
〜 30km 2:07:06 0:22:03 土浦真岡線バイパス
〜 35km 2:30:41 0:23:35 土浦つくば線
〜 40km 2:57:14 0:26:33 学園西大通り
〜 ゴール 3:09:16 0:12:02 筑波大学陸上競技場