2007.09.09 北海道マラソン 完走記

 毎年8月最後の日曜日恒例の北海道マラソン。 今年は、その時期に大阪で世界陸上が開催されることから、9月9日に、日程がずれました。 みんなランナーが期待したこと。 それなら、少しは涼しくなるんじゃないかな。 記録を狙うの悪くないかも。  ・・・・ しかし、実際は、今年も、30℃を超える耐久レースでありました。

 


 今年から、陸連登録の部と、一般の部でスタート位置が違うことになりました。 陸連登録の部は、従来通り、真駒内スケート競技場に中からですが、一般の部は公園内からです。 そのためもあってか、陸連登録の部にエントリーするためには、所属都道府県陸上競技協会の登録証明を提出しなければならなくなりました。 手続きが面倒になったのですが、下の表のとおり、昨年に比べると、陸連登録の部の割合が増えました。 

区分 2006年 2007年
男子 登録競技者の部 1172 1401
一般の部 2930 3039
4102 4440
女子 登録競技者の部 240 308
一般の部 469 449
709 757
合計 4811 5197

 一般の部が未公認コースになったことも影響したと思います。 コースの公認の要件をよく知らないのですが、。スタート後1キロで合流をするのですから、一般のコースについても、ケチらないで、公認コースの資格を取ればいいのになあ、と思います。 未公認コースだから、ランナーズ誌の年間ランキングの対象外になるのかな、4時間以内の厳しい条件で完走して、それはないんじゃないの? と思ってしまいます。 (まあ、これは、公認コースに限るとして、ランナーズ誌の問題ですが)

 確かに、昨年まで、競技場を出るところで渋滞があった、と言う声を聞きました。 スケートの競技場ですから路面が固くて大人数は危険、というのもわかりますが・・・ やはり、これは、登録料収入を上げよううという、日本陸連の戦略なのだろうと思います。 危険防止のためなら、登録・未登録に限らず、持ちタイム順に並べればいいんだし。・・・でも、そうすると、今度は、レース自体が、公認の要件を満たさなくなりますね。 自分としては、日本の陸上界の発展のために使われるなら、登録料を払うのは構わないんだけれど、でも、何だか、違うような気がします。


★注
 その後、2007年12月のランナーズ誌により、コースの公認については私の誤解であることがわかりました。
 一般競技者の部が、未公認なのは、「スタートとフィニッシュ地点の標高差が42.195mを超えるため」という理由でした。 なお、ランナーズ誌の一歳きざみランキングの対象大会にはすると書かれていました。



 

 行きの羽田空港で、どららさん夫妻に偶然お会いし、千歳空港から、札幌までご一緒しました。 どららの相方さんが、「完走が目標」と言うので、随分、控えめだなあ、と思いましたが、話を聞いたら、まだ、北海道マラソン完走したことがないということ。 冬マラソンで3時間30分位で走れても、夏マラソンは別物なんですね。 改めて、北海道マラソンの特殊性を感じました。

 自分のほうは、「1週間前のトラックで、5000m19分09秒。 これは、1500mを走った後のもの、涼しい北海道で1本勝負だったら、19分00秒では走れるはず。 自分の場合、マラソン3時間ラインが、5キロ18分30秒の走力なので、5キロ当たり30秒しか遅れていない。 とすると、マラソンは、3時間4分そこそこということになる。 ただし、このところ長距離練習をしていないので、2〜3分これより遅くなる。 としても、北海道マラソン自己ベストの3時間08分21秒は、更新できるはず。 もし、できないとするなら、調子がよすぎて、「もしかして、サブスリー・・・」なんて色気を出した時だろうな。」 と言う話をしました。 

 

  さて、当日、現地について、恐る恐る走ってみました。 今回は、直前4連休でしたが、それほど軽くなっていない。 丁度いい感じかな、と思いました。

 アップの時間t帯に、らんらんさんのところに押しかけてお会いすることができました。「記録を狙っていく」というらんらんさんの言葉に、すごい意欲を感じました。 でも、夏マラソンだから慎重にね、と言いかけましたが、らんらんさんは物凄い練習をしてきたんだから、思いっきり挑戦してもらいたいな、と思いやめました。

 

 天気は晴れ。 会場のアナウンスで気温は27℃と聞こえたと思いましたが、後の新聞報道では、29℃ということでした。 ただ、前日朝通過した台風が、湿った空気を運んできたようんで、よく言われる、北海道の「カラッとした」暑さではなく、本州のジメっとした暑さでした。
 今年も、もちろん、給水所では、すべてスポンジを取り、頭からかけて走ることにしました。

 毎年のようにコース変更がある大会ですが、今年も、最初の部分で、3キロまで登りだったものが、5キロまでとなりました。 代わりに中盤で折り返しが1つ減りました。

 作戦としては、基本は1キロ4分30秒のイーブンペース。 ただし、5〜15キロの下りでは、キロ4分20秒。 これで、トータル、大会自己ベストの3時間08分21秒になるだろうと、アバウトなもくろみです。

 スタートラインがよくわからず、スタートロスタイムイムが確定できなかったのですが、一応、5秒くらいということにしておきます。

 ゼッケンが最近の実績タイム順になっています。 自分は、500番台なので、まずは、最初の1〜2キロで、700番台に囲まれる位置まで、抜かされる、という作戦にします。 みんなオーバーペースになることは、経験上、明らかだからです。 北海道マラソンは、この正確なゼッケン番号順は、とっても助かります。 何しろ、自分が今、どの位のスピードで走っているか把握するのが、大の苦手なものですからね。 
 
 去年は、1キロ表示を見落として、結果、3キロ地点まで、キロ5分という、抑えすぎの失敗をしましたので、今年は、1キロ表示だけは、見落とさないように、注意していきました。
 そして、1キロ通過、4分39秒(スタート地点から4分35秒)
 この数字を見て、思わず、ガッツポーズをしたくなりました。 予定とおり、キロ4分30秒ペース。 体感的には、無理もなく、だらけてもなく、非常にいい感じ。 もう、この時点で、大会自己ベストを半分確信しました。
 このあたりで、一般の部と合流したはずですが、タイムチェックをしていて、気が付きませんでした。

 今年は、コース変更で、5キロまでは、おおむね登り坂です。 レース序盤ということもあり、きつさは感じません。 1キロ通過がよかったので、そのまんま、波にのって、抑えすぎず、頑張りすぎず。

 5キロ通過、22分37秒(ラッ24分32秒)

 もう、完璧! (・・・・・ここまでは。)

 さて、いよいよ楽しい下り坂。 少しだけペースが速くなって、4分20秒でいく予定。 でしたが・・・

 次の1キロが、4分11秒。 うむっ、これはどういうこと? ひょっとして、めちゃ、調子がいいの? このまま、貯金を作れば、サブスリーペースに追いつくか?

 てなことないはずなのに・・・

 その時は、思ってしまいました。

 完全にランニングハイモードに突入。 道路左側fが木陰になっていて、ランナーの列ができていたのですが、前にぶつかって、走りにくいと、ひとり、道路の中心側の日なたを、もう、ハイウェイ状態で、気持ちよく走ってしまいました。

 レース後、たけははさんが、このコースはあまり坂を感じない、とおっしゃっていましたが、私は、毎回、この下り坂を感じます。 ブレーキをかけるほどでもない勾配、時々、登りが入りアクセントがついて、もう最高です。 おまけに、だんだん街の中心に向かって、にぎやかになっていくシチュエーションもいい。

 ということで、今年も飛ばしてしまいました。
 
 10キロ通過、43分32秒(ラッ20分55秒)

 20分台! いけいけ、このままいけば、サブスリーペースに追いつくぞ。 その一方で、しまった、あれほど気をつけていたのに・・・これでレースはぶち壊しだあ・・・という気持ち半分。 結局、どっちつかずになってしまいました。 続く5キロ区間、冷静な自分の心からブレーキがかかりました。 

  15キロ通過、1時間05分12秒(ラッ21分40秒)

 15キロ地点は、丁度、豊平川の橋の上にあります。 サブスリーペースに対して、1分12秒遅れかあ。 サブスリー経験者や、サブスリー挑戦者は知っていると思いますが、ほんと、偶然というか、サブスリーペースの数字は、覚えやすいですよね。 15キロ1時間04分ちょうどなんですから。
 そして、また、多くのランナーが失敗するのは、このサブスリーペースを基準に、調子がよくても悪くても、暑かろうが寒かろうが走ってしまうこと。 

 この15キロ地点にきて、下り坂がこの先なくなった時点で、やっと、冷静に自分の今の体調を分析して、これは、サブスリーは無理と納得できました。次の目標、大会自己ベストの3時間08分21秒に向けて、もう一度、レースを組み立てなおそう、と考えました。

  20キロ通過、1時間27分29秒(ラッ22分17秒)

 キロ4分30秒ペースは、OKなんだけれど、体感というか、すでに余裕がなくなっているのが、嫌な感じになってきました。

  ハーフ通過、j1時間32分23秒

 調子がいいと、よおし、ここから逆襲だあ、と元気がでるのですが、やっとやっとキロ4分30秒を「守って」いるさまで、後ろへ後ろへ、引きずられるような感じになってきました。 どこまで持つか、耐久レースとなってきました。

  25キロ通過、1時間50分02秒(ラッ22分33秒)

 キロ4分30秒維持が、きつくなってきました。 いつも感じるのですが、29キロ地点の橋の往復と折り返し。 どっと、疲れがでてくるポイントです。 キロ4分40秒の方向へ、落ちていきました。

  30キロ通過、2時間13分15秒(ラッ23分13秒)

  大会自己新のためには・・・・ ここから先、キロ4分30秒キープが必要ですが、29〜30kmが、4分44秒かかっていて、とっても、無理だな、という感じになっていました。 それでも、一応トライしようと、気持ちを切り替えたつもりが、30〜31kmも、4分44秒。 一気に、気持ちが切れかけました。 
 このままではまずい。 ずるずるいったら、底なしに落ちていく。 時計をみていては、がっかりすいてやる気がなくなるだけですので、ここから先は、前を見て、ひとり前、ひとり前のランナーを目標に、走っていくことにしました。 全体の流れにおくれなければ、大失速とまではいかなくてすみます。

 取りあえず、ゴールまで、50人順位を上げることを目標にしました。 抜いたらプラス、抜かれたらマイナス、と数えます。 たけははさんから、「そんなこと、疲れるからやらない」と指摘されましたが、確かに、疲れている中で、時々、どこまで数えたかわからなくなります。 そういう時は、また、もとの数字にもどったりりします。 それでも、目標がないと走れません。 北海道まできて、せめて、最後の10キロで立てた目標、これもクリアできないようでは、収穫ゼロ、ゴール後の満足度がぜんぜん違います。

 タイムは落ちているのに、やっぱり、厳しい夏マラソン。 周りは、もっと落ちていました。 ここから、ゴールまでは、ほんの5人くらいにしか抜かれなかったと思います。 前へ前へとカウントしていったら、35キロ付近で、早くも、目標の50人を達成できました。

  35キロ通過、2時間36分45秒(ラッ23分30秒)

 目標を上方修正して、100人にしました。 相変わらず、追い越しモードでいけました。 70、80・・・・。 時折油断をすると、、ふっっと力が抜けそうになりますが、カウントをすることで、また、前を見ることができました。
 この大会、1キロごとの表示がほぼ正確と感じましたが、1ケ所、38キロ地点だけが明らかに後方にあり、キロ5分17秒、となった時は、ええっー どうしてーー と思いましたが、次の1キロで修正されました。 結局、キロ5分以内維持、は、守り通すことができました。

  40キロ通過、3時間00分56秒(ラッ24分11秒)

 タイムは、落ちていくものの、周りのランナーの消耗も激しかったようです。 何しろ、最高32度まで気温上昇していたということですからね。 したがって、ずっと、追い抜きモードで、目標の100人抜きは、40キロ地点で達成できました。 これで満足していまうと、最後だらけますので、さらに目標を上方修正、120人としました。 

 最後の2.195キロこそ、北海道マラソンの醍醐味です。 何しろ、大通り、すすきのといった、札幌の目抜き通りを走れるのですからね。

 去年は、この区間、張り合うランナーのいて快走できたのですが、今年は、すでにめいっぱいでした。 何とか、中島公園に入る手前で、120抜きを達成し、一時122人までいきましたが、ここからは、もう守るのが精一杯でいた。 みんな、最後の力を出してきますからね。。

 例年とおり、中島公園のはいってからの、およそ500mが、すごく長く感じました。 1人、逆に抜かれて、最後は逃げ切りりに懸命になっておりました。

  ゴール、3時間11分01秒(ラッ10分05秒)

 シーズンの入りの北海道マラソン。 大会自己ベストには、3分近く届かなかったものの、まずは、去年のタイムを2分近く短縮しましたので、合格点かなと思います。 マラソン用練習をしない中で、まずは、こんなものでしょう、という結果でした。

 


 今回、初めて、当日夕方開催されたフェアウェルパーティに参加しました。 知り合いがいなくても、ランニング仲間どうしで、話もはずみ、楽しい1時間ちょっとでした。 また、女子で優勝した、加納由理選手のファンでもありますので、その意味でもよかったです。 (遠くから写真を撮ることしかできませんでしたが) 

距離 通過タイム ラップ コース
〜 スタートライン 0:00:05 - 真駒内競技場
〜 5km 0:22:37 0:22:32 上り 第1折り返し
〜 10km 0:43:32 0:20:55 下り 
〜 15km 1:05:12 0:21:40 下り
〜 20km 1:27:29 0:22:17
〜 中間点 1:32:23 -
〜 25km 1:50:02 0:22:33
〜 30km 2:13:15 0:23:13 第2折り返し
〜 35km 2:36:45 0:23:30
〜 40km 3:00:56 0:24:11 街の中心へ
〜 ゴール 3:11:01 0:10:05 中島公園へ