2007.03.18 湘南国際マラソン 完走記
ランナーズ誌の広告を見た時から、出場を即決。 参加料が、8000円と高額なのが気になりましたが、同日開催の東京・荒川市民マラソンと、どちらにしようか迷うことはありませんでした。 第一回大会。 箱根駅伝の国道134号線のコース。 魅力満載でした。
前日受付なので、藤沢市内に前泊しました。
雨中の東京マラソンの反省から、スタート地点で脱ぎ捨てたら回収してくれるという、大会オフィシャルウインドブレーカーを、3500円で購入しました。 安くない出費ですが、参加費も宿泊費もかけるのだから、完全にいい状態でスタートを切りたいと思いました。
当日は、よく晴れて、江の島から、富士山がきれいに見えて、みんな「おおー」と言って、感激でした。 しかし、見晴らしがいいということは、風が強く、旗はバタバタとなびいておりました。
北風でしたから、横風になるので、全く進まなくなるような障害にはならないと思いましたが、心配でした。
スタートは、9時。 整列は、スタートの1時間前から、30分前まで。 荷物預けから、スタート地点まで、1.5キロほどあるので、オフィシャルウインドブレーカーは、大正解でした。 荷物預けをして、最終トイレの完了が、スタート35分前くらい。 まず、ここで、ガッツポーズをしたい気持ちになりました。 マンモスマラソンは、スタートまでが勝負、最大の難関がトイレです。 これを、ストレスなくうまくクリアできたので、大成功でした。
江の島大橋が整列場所。 目標タイムノプラカード「5時間」、「4時間」・・・を過ぎ、丁度、「3時間〜3時間30分」のところにきた時に、スタート位置への移動開始となりました。 何とか、動きに合わせて、そろりそろり前に出て、最終段階で前に詰める時に、ようやく目標「3時間以内」のブロックに到達しました。 先頭ラインが、全く見えない位置でしたが、仕方がありません。 今回は、トイレ、身体を冷やさないこと、を優先させた結果で、一番ベストなタイミングだったと思います。
スタートの挨拶は、Qちゃんこと、高橋尚子さん。 やっぱり、明るくて、盛り上がりますね。 沿道も、大勢の人が出ていらして、さすが、神奈川県初のフルマラソン、うきうき感がありました。
号砲後、まずは、歩きから始まりました。 スタートラインで、皆んなが手を振って、渋滞ができかかりましたが、おそらくQちゃんがいたのでしょう。 すごい人気です。
結構長く感じたスタートロスでしたが、結果は13〜17秒。(スタートラインが分かりにくかったので) まずは、許容範囲です。 (正式タイム発表で、ロスは、17秒でした。)
いつものことですが、自分のペースがわからないなあ、と不安を感じて走っておりましたら、横から、なべちゃんが声をかけてくれました。 ああ、なべちゃん・チャコさん夫妻も参加だったんですね。 ノーチェックで、すみませんでした。
早速、なべさんに。「今、どの位のペースですかね」なんて、きいてしまいました。 「4分15くらいじゃないか」と答えていただき、まず、ひと安心。 このまあのペースでOK、OK!
しばらくすると、2キロの標識がありました。 あれ、この大会、5キロごとの表示と案内されていたのに、よかった! 1キロごとなんだ!
2キロの通過は、ネット8分10秒くらいだったと思います。 すごーくいいペース、というか、オーバーペースかも?!?!
しかし、走っていくうちに分かったのですが、この大会の1キロ表示は、すごくアバウト。 最短キロ3分08秒というところもあれば、4分52秒というkとろもありました。 ほとんどイーブンで走っているのにね。 ランナーは結構細かくチェックしているんだから、来年は、ぜひ、改善されることを、要望します。
ただし、公認コースでありますので、全体の距離はもちろん、5キロごとは正確だと思います。 5キロ通過は、21分04秒。 すでにスタートロスを取り戻し、サブスリーペースに乗ってきました。
やがて、前方に、大江戸飛脚会のユニが見えてきましたので、そこまで行こう、と目標にしました。 いったい誰だろう、と思ったら、オッティーさんでした。 あれえ、どうしたの? 実力はずっと上なのにね。 身体が重そうでした。 後から伺ったところによると、故障明けだったとか、今回は仕方がないですね。
10キロの給水所だったでしょうか? 右カーブだったので、給水を取らずに行こうとしたら、後ろから、オッティさんが追いついてきて、コップを渡してくれました。 ありがたい、感激。 ご自身、調子悪いのにね。 がんばれ! っていうことかな。 ありがとうございます。
このあたりから、ゼッケン「56」で、女子5位を走っていたランナー(以下「56dさん」と言います)の後ろ周辺に付かせてもらいました。 みんな承知のとおり、女性ランナーのペースは、狂わないですからね。 それに、小柄な女性が走れているのに、つけないはずないよな、という気持ちでいました。
それでも、13キロ地点あたりでは、一時、56さんから、後れ始め、やっぱ、格上のランナーかな、仕方がないかな、と気持ちが傾き始めました。 でも、ここで、ずるずるいってはいけない、と気持ちを切り替え、15キロ通過は、ほぼ同時だったと思います。
一度、56さんに追いついてしまうと、今度は、その勢いで、前に出られそうな気がしてしまうのですが、そこは、がまん、がまん、絶対に、ハーフまでは、56さんより、前に出てはいけない。 それは撃沈を意味する! と、理性的な自分がいてくれました。
西湘バイパスに入ると、沿道の応援がなくなりますが、ここで、高速道路に入ったように、身体がどんどん進む感じになりました。 いい感じ、絶好調だな、何て思いましたが、実は、後で、追い風が吹いていたためだ、と分かりました。
20キロ通過は、1時間22分52秒と、自分としては、驚異的なスピードで通過したにもかかわらず、余裕さえ感じていたのですが、折り返して、すぐ、それは、風が味方になっていたのだ、と気が付きました。 そんなに急に実力アップするはずないよね。 夢にような話はありえません。
それでも、今日は逆風を感じても、すぐに、だめだー という気持ちにはならず、何とかしよう! と前向きな気持ちでいけました。 逆風といっても、さほどの強風でもありませんでしたしね。 去年の荒川マラソンのようなことはありません。
1時間27分09秒は、フルマラソンのハーフ通過タイムの自己ベストです。
何とかしよう、の気持ちで、まず、風除けになっていただけそうな、身体の大きなランナーを探しました。 丁度、視覚障害者とその伴走の方が前にいて(以下「伴走さん」と言います)、これ幸いと、後ろに付かせていただきました。 伴走者は、経験豊で実力のあるランナーですので、たいてい、ペース配分は抜群ですからね。 お願いしますよ、このまま、いいペ^−スで30キロまで連れていってくださいな。 言葉にはしませんでしたが、そういう気持ちで、「伴走」の2文字を見ながら、走ることにしました。
このあたりで、反対側の走路から、「とっとこさーん!」と大きな声をどららの相方さんにかけていただきました。 すぐに気がつきましたよ。 でも、「どららのあいかたさーん」というのも長い(笑)ので、「おお」とか何とか、答えました。
さて、ところがですね。 頼りにしていた伴走さんのペースが上がらない、というか、落ちているようなんです。 前にでようか、いや、もう少し、我慢、このまま道連れになっちゃうの? いや、風に当たったらつぶれるぞ! とか、いろいろ迷っておりました。
結局、私と同じように後ろに待機していた56さんが、我慢できずに(?)、前に出た段階で、私も、伴走さんを見限り前にでました。 24キロ地点辺りだと思います。
30キロの給水だったでしょうか? スポーツドリンクを取りそこねて通り越してしまった私に、青いロングTシャツのランナー(以下「青シャツさんと言います)がコップを差し出してくれました。 わあ、今日は、給水を、助けてもらったのが2回目。 感激しました。
この青シャツさんとは、その後ゴールまで、抜きつ抜かれず行くことになります。
さて、30キロ通過は、2時間05分27秒。 マラソンは30キロから! これから何が起こるかわからない! はずです。 しかし、今日は、もう、サブスリーは大丈夫、落ちない、という感覚がありました。 問題は、自己ベスト=2時間56分46秒に届くかどうか、がテーマななってきました。 現時点で、サブスリーに対する貯金が、2分32秒。 これを、どれだけ広げられるかです。
折り返し直後より、防風林があることもあり、風の影響が弱まっていました。 もう、風除け云々は気にしません。 マイ・ベスト・ペースで行くのみです。
丁度、青シャツさんと併走する場面があったので、自己ベストがぎりぎり勝負」ということを言うと、「じゃあ、付いていこうかな」とおっしゃって
くれました。 その後、青シャツさんの前の出たり、また、後ろに下がったりでした。
35キロ通過が、2時間26分54秒。 サブスリーペース表は、頭に入っているので、そこからプラス・マイナスで計算をするのですが、全く、貯金ができない、というか、ちょっと、おろしてしまっている。 自己ベストは、苦しいかなと思いました。
ここで、青シャツさんをいったん引き離したように思いましたが、38キロあたりから、後ろから呼吸音が近づいてきて、「来たな」来たな」と追い立てられるようにして、走っていました。 これは、いいことで、ペースダウンを防いでくれました。 その他のランナーの多くは、もっとペースダウンいていましたので、どんどん追い抜いていく展開でした。 女子2位を追い抜いた時は、ここまで来たか、と、ちょっと、やったね、と言う気持ちになりました。
40キロ地点で、自己ベストまで残り9分あれば、死ぬ気でがんばろう、と思っていましたが、2時間47分46秒を超えた時点で、あきらめとなりました。 この時点で、青シャツさんに抜かれ、「がんがれ」とか声をかけられ、激励されます。
自己ベストがだめでも、最後は、しっかりと、2時間57分台は守ろう、と気を引き締めました。
丁度、12時スタートの10キロ部の大勢のランナーが並んでいるところで、片瀬江の島周辺は、ものすごい人でした。 左から、右から、歓声がステレオを聞こえ、感動ものでした。 「3時間切れるぞー」「サブスリーできるぞー」との声援も多く、嬉しく思いました。 やはり、サブスリーの世界は空気が違う、目にしみる。 まだ、元気に走っている自分に、うるうるしそうになりました。
前に、にわとりの着ぐるみを着たランナーがいて、沿道から「にわとりさーん」の大声援。 あの格好でサブスリーとは・・・びっくり。
最後の江の島大橋では、にわとりには負けられん、、と前にでました。
青シャツさんにも、引き離されまいと、全力モードに切り替え、いったん、ラスト200mくらいで抜きましたら、逆に、力強く逆襲され、ラスト100mでまた、青シャツさんが前に。 ゴールが見えて、最後のダッシュも及ばず、青シャツさんには、0〜1秒差で、負けました。
ゴールタイム、2時間57分33秒(自分の時計) 正式タイム2時間57分31秒 自己2位の記録
(正式タイムの発表が当日なく、その週ののインターネット発表になるというのが、残念なところ。
ランナーは、記録は早く知りたいですよね。 GTMailを取り入れるなど、来年に向けて改善しもらい点、その2です。)
最後に、青シャツさんと握手。 聞きましたら、青シャツさんも、自己ベスト2時間56分とか。 お互い、いいレースだったと思います。 こういう競走って、いいですね。
マラソンは走ってみなければわからない。 今回は、是が非でもサブスリーという気持ちはなかったのですが、 結果として満足のいくレースとなりました。 先月の東京マラソンが大失敗でしたが、ちょうどいいLSDのような効果があったのではないかと思います。 その後、2キロと5キロのレースがあったことで、スピード練習を多用しましたが、速い動き作りになってよかったのではないか、と分析しています。
地点名 | スプリット | ラップ | コース |
〜 スタートライン | 0:00:17 | - | 新江ノ島水族館前 |
〜 5km | 0:21:04 | 0:20:47 | 国道134号線 鵠沼海岸 辻堂海岸 |
〜 10km | 0:41:30 | 0:20:26 | 国道134号線 茅ヶ崎海岸 |
〜 15km | 1:02:14 | 0:20:44 | 国道134号線 湘南大橋 平塚海岸 |
〜 20km | 1:22:52 | 0:20:38 | 西湘バイパス 大磯海岸 |
〜 中間点 | 1:27:09 | - | 西湘バイパス 二宮折り返し |
〜 25km | 1:44:24 | 0:21:32 | 西湘バイパス 大磯海岸 |
〜 30km | 2:05:27 | 0:21:03 | 国道134号線 湘平塚海岸 |
〜 35km | 2:26:55 | 0:21:28 | 国道134号線 湘南大橋 茅ヶ崎海岸 |
〜 40km | 2:48:22 | 0:21:27 | 国道134号線 辻堂海岸 |
〜 ゴール | 2:57:31 | 0:09:09 | 国道134号線 鵠沼海岸 江の島大橋 |