2007.01.28 館山若潮マラソン 完走記

 館山綿潮マラソンは、どういうわけか縁がなく、過去2回のエントリー(2003年と2004年)は、いずれも故障と都合により、出走できませんでした。 3度目の正直、今回は、3年分の思いをぶつけて走るつもりでした。

 前夜祭に参加しました。 金哲彦さんの話は、おもしろかったですね。 明日のコース説明もありました。 15〜23のフラワーラインで、飛ばし過ぎてはいけないとか・・・ 偶然お会いした、SBさんからも、アドバイスをいただきました。、23〜30までのアップダウンが結構、きついんだよ ・・・、などなど。 それでも、何回もこの大会に出ているSBさんは、「このコースは最高! 景色はいいし、変化があっておもしろい」 ということで、とても楽しみな気持ちになりました。


前夜祭
 ゲストの小西雅子さん、早田俊幸さん、金哲彦さん


 朝は、朝食後に、ジョグ。 止まってストレッチをしたり、流しをいれたり、のいつものパター^ンで、20分くらいしました。 左膝が、走り始め、少し痛みましたが、が、温まるとOKな感じでした。

 3,000人規模のこの大会。 会場で、何よりよかったのが、トイレの数が充分あったことですね。 荷物預かりは、300円ですが、応益負担で、この程度ならいいのでは、と思います。 何より混雑がなくて、スムーズなのが、よかったです。 ここでも、充分に、身体をほぐす時間があり、11月のつくばの時のあわてぶりに比べれば、天と地で、ほぼ完璧な準備ができました。

会場風景

 スタートは、各年代別のブロックで、ゼッケン番号順。 ゼッケンは申告タイム順かと思いますが、あまり、はったりをかけて、若い番号をゲットすると、何でこんなに若い番号がゆっくり走ってんの、って恥ずかしい思いをするので、気をつけてください。

 今回は、ゲストの早田俊幸さんが、サブスリーのペースランナーをするということだったので、少なくとも、最初は、目印にして、走ろうと思いました。 これで、つくばの時のように、オーバーペースになる心配がなくなりました。

 スタートロス5秒でした。 早速、オレンジシャツの早田さんを探し、集団を確認し、見える範囲の距離を保って、後ろにつきました。 この大会は、5キロごとの他は、2キロごとの表示で、地面に線で書いてあります。 2キロ通過したと思われるあたりから、サブスリー集団が少しペースを落とし、3キロ地点あたりで追いつきました。 集団は、40人くらい。 中を走ると、とても温かいなあ、というのが感想。 それでも、基本的には、集団では、走らないようにしようと、決めていました。 つくばの時に、やはりサブスリー集団にはいって、中での位置取りや、ピッチの違いなどで、かえって疲れたと感じたからです。 もちろん、集団のほうが楽に走れる、という人はたくさんいますけどね。

 4キロ地点から、右折して、この大会唯一の折り返し。 ここから、坂が始まります。 下って登るのですが、マイペースを心がけた結果、サブスリー集団から、幾分遅れた位置にもどりました。

 5キロ通過は、21分33秒。 ちょうど、10秒前あたりをサブスリー集団が通過していきました。 おお、ぴったりサブスリーペースではないですか! この集団は、信頼できる! と確信しました。

 そこからのコースは、事前に私が予想していたより、アップダウンがタフでした。 ほとんど、どこでも、坂を登っているか、下っているか、っていう感じ。 そう感じてしまったのは、私の側で、調子がいまいちだったのかもしれませんけどね。

 何とか、サブスリー集団を見える位置で、と走っていましたら、やや、ペースが上がって、10キロ通過は、42分38秒。 サブスリーペースに2秒の貯金で、おお、これは、いい感じ、いい感じ。 と思いました。

 ここから、岬に沿っていく道なのですが、これまた、アップダウンの連続。 サブスリー集団は、おそらく、前半で、1〜2分の貯金を作ろうとしているようで、ますます、ペースが上がっているように感じました。 この道で、貯金はないだろう! 今に見てろ、絶対、追いつくから、 と思い、自重して、無理に追うことはしましませんでした。 かといって、見える位置をキープして、15キロ通過は、1時間04分55秒。 サブススリーに5秒の貯金です。

 15キロから登り坂で、キロ4分28秒に落ち、右左にカーブが多かったこともあり、サブスリー集団が、次第に見えなくなりました。 前日、金さんが言っていた、気持ちのいい下り、がそろそろ来るはずなのに、まだなのか、まだなのか、と思いながら走っていました。 が、いっこうに、道はアップダウンの連続・・・・

 けれども、あとで高低図を確認すると、この区間、全般に下り基調だったんですよ。 それが、下り、と感じられなかったどころに、今日の調子の悪さが出ていました。

 実際、タイムも落ちて、20キロ通過が、1時間25分49秒。 一瞬、嘘だろう、と思いました。 いきなり、サブスリーに借金39秒です。 でも、この時点では、まだまだ、これからだ、たった30秒と思おう、ハーフ過ぎてから逆襲だ! と、心も準備をしていました。 このあたり、フラワーラインと呼ばれる直線路で、はるか前方、多分400mくらい先に、サブスリー集団が、まだ、見えていました。

 ハーフ通過は、1時間30分46秒。 よおし、残りハーフ1時間29分で、サブスリーだ。 できる、できる、あきらめない! と思うことにしました。

 しかし、気持ちと裏腹に、ハーフ地点から、切り替えたはずのペースも上がらず、後ろから、1人、2人、と、抜かれる展開で、少しずつではあるけれども、目標タイムを、下げ始めていきました。

 23キロ地点で、海岸沿いの道路に渡れを告げ、ここから、再び、アップダウンがあるという道になって、追い越されモードが、追い越しモードに変わりました。 自分のペースが上がったのではなく、周りが落ちてきたのですが、気分的には、どんどん前に追いついていくと、元気が戻ってきたように感じました。

 このあたりで、一人のウルトラランナーが追いついてきて、しばらく、前をいったり、後ろに回ったりの状況になりました。 どうして、ウルトラランナーってわかったって? 上下動のなく、腕はリズムを取っているだけ、小刻みではあるけれど、足音を立てない、静かな走り、ランシャツではなくてTシャツ、 どうみても、毎日、ジョグ、ジョグ練習のウルトラランナーだろうな、と思いました。 もし、違っていたら、ごめんなさい。
 こちとら1500mのランナーじゃ、負けられん。 フォアフットで蹴りを入れて抵抗を試みたけど、悲しいかな、このウルトラランナーさん、超省エネ走法で、苦もない感じで、さっさと行ってしまいました。 サブスリーに届いたのかな?

 もう1組、覚えているのが、背中に「18」とか、「6」の背番号をついたTシャツ、丈の長め短パンの、若者2人。 多分、他のスポーツをメインにやっていて、たまにはマラソンでもやるか、って出てきた感じに見えます。 こちらは、生粋の陸上部だぜ! 負けられん。 と、これまた、抵抗をしましたが、若さにはかなわず、追いつけませんでした。

 しかし、この背番号「6」さんに、28キロ地点で抜かれたのを最後に、ゴールまで、1人として、抜かれることはありませんでした。

 30キロ通過は、2時間10分15秒。 サブスリーペースに2分16秒の遅れとなり、勝敗ラインは、3時間2分台か、3分台か、4分台かとなりました。 マラソンシーズンが、夏の北海道に始まり春に終わる、として、今シーズン最高タイムとなる、昨年11月の淀川マラソンの3時間04分40秒、は、何としてもクリアしたいな、と思いました。

 30キロ過ぎるとすぐに、「この先500m(間)、急坂あり」の看板で。いよいよ、外房から内房への峠越えとなります。 この坂は、事前から覚悟していたので、この坂さえ登れば、次に豪快な下りが楽しめる、と思い、足を進めました。 前日、金さんが公演で言っていた腕振りを意識して、登りましたら、さほど減速せず行けました。

 峠を超えて、ダウンヒル。 海岸道路に出るところでは、地元の方がまとまって応援していらして、本当、ありがたい。 感謝の気持ちで、「ありがとう」と言って、手を振りました。

 そういえば、ここまで来る途中、名物私設エイドがあると聞いていましたが、走りに集中して、気がつきませんでした。 もっとも、サブスリーに近いあたりのランナーは、エイドに立ち寄るとは考えられませんから、まだ、開店前だったのかもしれませんね。

 さて、海岸通りに出て、33キロ地点。 あとは、会場まで戻るだけですが、ここで、初めて、左前方からの、逆風を感じました。 やや抵抗があったものの、真正面ではなかったので助かりました。 このあたりからは、おそらくサブスリー集団にいて、ついていけなくなり、ぽろぽろ落ちて来るランナーがいて、次々に目標になりました。 ただ、この大会、交通規制が、先に進むにつれて次第に緩くなり、この海岸通りの2車線道路は、両方向とも、車が普通に走っておりました。 ランナーは、路肩を走るということ。 信号で止められることはないので、文句は言えませんけれど、私は、完全に、追い越しモードとなっていたため、抜くたびに、後ろから車ヤバイクが来ていないか冷や冷やして、たまに、後ろを振り向いたり、精神的にも、身体リズム的にも、よくなかったです。 館山若潮マラソン、唯一のマイナス点ですが、出場人数かと、道路の必要性を天秤にかけると、止むを得ない線かもしれませんね。 公道を走れるだけでも、感謝したいと思います。

 峠を越え、もう坂がない、というのは、間違い。 まだまだ小刻みナアップダウンがあります。

 坂がなくなるのは、残り4キロになってから。 ここで、左折して、完全に交通規制が敷かれた、走りやすい道路となります。ペースも、キロ4分25秒から、4分20秒に上がってきました。

 40キロ通過は、2時間54分31秒。 3時間3分台か、4分台か、微妙なところ。 「4分」だと淀川マラソンと同じ。 何としても、「3分」という響きが欲しくなりました。 でないと、3週間後の東京マラソンに自信が持てません。

 あいにく、次々ランナーを追い抜いてきたのに、ここに来て、前が空いておりました。 はるか、100m位先に、1人、その先10mくらいに1人。 よおし、ちょっと、無理筋でも、ゴールまでに追いつくぞー、もし、あのランナーがサブスリーラインだったとしたら・・・、あきらめない、最後まで全力でいく訓練をしておかなければなりません。

 ラストとなると、よほど落ち込んでいない限り、みんな頑張るもの。 前のランナーも、最後だからと、しっかり走っていて、差がなかなか縮みません。 10000mをトラックでやっていて、一番苦しい7000〜8000mあたりを想像して、ここで力を出さなければ、練習してきた意味がない、くらいに思って、全力でいきました。

 気持ちは、いける、やっぱり無理、をいったりきたり。 最後の橋を過ぎて、ぐぐっと差が縮まり、会場が近づくにつれて、これは、だめもとで、行くしかない、という気持ちになりました。

 左折して、会場内、自分ほど必死に走っているランナーは珍しかったのではないかと思います。 絶対、追いつくと決めたんだから、追いつけないと負け。 東京には行けない。 という思い。 ラストスパートなら、(同レベルのランナーなあっては)誰にも負けない、。という思いで、ダッシュ! ラスト数mで、追い越すことができました。

 抜かれたランナーさん、ごめんなさい。 気分よくフィニッシュしようと思ったら、突然、横から、疾走されたら、ムっときたかもしれませんね。 ゴール後、「目標にさせていただきました。 ありがとうございました。」と言うべきでした。 そこまで、気がまわらなくて、すみません。

 ゴールタイムは、3時間03分41秒(ネット同36秒) これは、3週間後の東京マラソン、目標のサブスリーの可能性、わずかに残っている、という結果かと思います。 コース条件を考えたら、東京のほうが、2分は速く走れるはず。 ただ、今日は、気象条件がほぼ文句なしだったしね。 微妙。 あとは、調整力次第ということかと、思います。

 ラスト2.195キロ、9分10秒は、区間自己ベストかな、と思ったのですが、調べると、去年のかすみがうらのほうが、2秒速かったです。 それを知っていれば、もうひと頑張りできたかな? 

 いずれにしても、昨年11月のつくばのような、ドン臭い、失速レースとはならず、冷静にペース配分ができた、今の走力を前提にすれば、ほぼ会心のレースだったと思います。

距離 通過タイム ラップ コース
〜 スタートライン 0:00:05 市民運動場
〜 5km 0:21:33 0:21:28 折り返しあり
〜 10km 0:42:38 0:21:05 岬めぐり
〜 15km 1:03:55 0:21:17 岬めぐり
〜 20km 1:25:49 0:21:54 フラワーライン
〜 中間点 1:30:46 フラワーライン
〜 25km 1:48:03 0:22:14 フラワーライン
〜 30km 2:10:15 0:22:12 山に向かう
〜 35km 2:32:23 0:22:08 峠越え
〜 40km 2:54:31 0:22:08 海岸線
〜 ゴール 3:03:41 0:09:10 市民運動場