2008.12.14 みたけ山山岳マラソン 完走記


 山岳・トレイル系の大会としては、絶対お勧めの大会である。 場所は東京都青梅市御嶽山(みたけさん)周辺15kmのコース。

 青梅線御嶽駅から、スタート会場の、ケーブルカー下、滝本駅まで、バスで10分くらい。 初めは歩いていくつもりだったが、あいにくの雨ということもあったためか、歩いて向かう様子の人は、誰もいなかった。 よって、自分モバスに乗った。

 スタート・ゴールが違う場所なので、荷物は、ゼッケンごとに区切られた、山頂にある各旅館ごとの車に入れる。 トイレは簡易トイレがあり、10分待ち位でOKだった。 それでも時間がないとあせり、完走証の申込をするつもりでいて忘れてしまった。 この大会、申しこまないと、結果表がウェブに公開されるだけで、郵送してもらえない。

 いつもロードレースでは、ランパン・ランシャツに軽量シューズと決め込んでいるが、郷に入らずんば、郷に従えということで、今回は、トレイルシューズに、ロングシャツにロングタイツ、撥水機能があるというアンダーシャツ、手袋に厚め長めノソックスという、トレイルルックで臨んだ。 「雨の日も、気温の低下にも対応できる撥水力バツグンのアンダーウエア」と宣伝しているアンダーシャツは、小雨ということもあったが、レインコートなしでも中はぽかぽかした感じてたいへんよかった。 トレイルシューズのおかげで、足もびしょびしょにならず冷たさを感じなかったし、2XUのロングタイツも動きやすかった。


モントレイル
コンチネンタルディバイド
2XU (ツータイムズユー)
エリートコンプレッションタイツ
フラッドラッシュ
スキンメッシュ ノースリーブ

 さて、スタート。 ロープウェイ滝本駅前(標高407m)。 自分は、トレイルは専門外なので、最後尾に並んだ。 まずは、軽自動車がやっと通れる程度の細い舗装道を、御嶽山まで登る。 早速歩いている人もちやはやいて、蛇行したり、止まりそうになったり、リズムに乗れない。 さすがに、最後尾は、遠慮し過ぎたかとも思う。 自分は、この区間、ほとんで走って登れた。 上の平なところに出るまで、28分28秒。 上に行くにつれて、雨は雪に変わった。  

 ロープウィイ山頂・御岳山駅は標高831m。 しばらく、平らで、賑やかな売店に前に、1つめの給水所がある。山の上とあってか、コップの水は少なめ。 そして山道へ。 山道に入った途端、今度は、がんがん抜かれた。 ほんと、山道は弱い。 さっきまで歩いていた感じの人も、ぐんぐん進んでいく。 こっちは歩いてしまう。 歩くと、脚が短いので、差はどんどん広がる。

 雪は降り続き、周りは銀世界へ。 ランナーが踏む道だけが、茶色くなっている。 今年の初雪ということだったが、こんな綺麗な景色が見れて、運がよかった。 悪天候のため一般の登山者がほとんどいないというのもよかった。 トレイルレースに出ていて心配なのは、ゆっくりと自然を楽しみたい登山者にとって、息を切らした集団は、雰囲気をぶち壊しにしてしまうのではないか、ということだ。 もちろん、晴天であれば、見晴らしがたいへんよいはずで、それは気分爽快に違いないけれど。 

 大塚山(標高920m)の頂上はどこだったのか。 気がついたら下りなっていた。 そして、いったん来た道とぶつかる。 丁度10分遅れの時差スタートのランナーとすれ違う。

 次は、ロックガーデンと呼ばれる、沢沿いの道で、景色が一変する。 緩やかな登りで、岩の上を飛ぶようにして進んた。 この道は、やや得意で、ペースは周りより速めとなった。

 給水所があって、再び山道へ。 歩いたり、小走りになったりしながら進む。  鍋割山(なべわりやま 標高1084m) は、どこだったのか。 コース最高点なので楽しみしていたが、またもや気がつかずに通り過ぎてしまった。 「鍋割山山頂」とかいう印は、立っていたのだろうか。 下って登って、奥の院(標高1077m)。 悪天候のせいもあったと思うが、ここも、あとから、あそこが奥の院だったんだな、と思った次第で。 いっくらゆっくり行くといっても、レースではあるので、先へ先へと行ってしまう。 

 そして、恐怖の「追い越し禁止区間」となっている急な下り坂。 案の定、自分の後ろの渋滞ができてしまう。 「すみません。下りが苦手なもんで」と言い訳を口に出してしまう。 すると、すぐ後ろの人から、「怪我をしては元も子もありませんから」と、やさしく、ありがたいお言葉をいただく。 それでも、なんとか、迷惑をかけないようにと、ベストを尽くした。 先月の奥武蔵スーパークロカンの時と違い、トレイルシューズだったので、だいぶましだったと思う。 急坂の後半、先が見えてきたところからは、後ろの渋滞が解消に向かった。

 追い越し禁止区間を過ぎると、山道ではあるが、今までの道と比べると高速道路のように感じるやや下り傾向の道。 残りは22分07秒であった。 最後は、御嶽神社の階段を上ってゴール。 
ゴールタイム 1時間51分02秒 男女完走者608人中308位であった。

 ゴール後は、たまたま近くにいた同じゼッケンブロックの人と一緒に、荷物が預けられている旅館「高名荘」へ。 そこで風呂に入った。 このサービスまで参加料込みである。 山全体が、レースを応援している感じのする、とてもすてきな大会であった。

 風呂に入りながら、ある一人の登山出身のランナーが、「9割以上」空手(荷物を持たない)だったなあ」と嘆いていた。 自分は、給水もあるし、15kmのレースで何で荷物を持つのかわからないと言ったが、「山は何があるかわからない」という答えだった。 そういう考え方もあるんだな。 トレイルレースは、山男たちと、陸上競技・ロードレース系アスリートの交差点なのである。



御嶽山 晴れていれば、こんな感じです。 年末に妻と行ってきました。