2008.02.17 東京マラソン 完走記
快晴。風弱く、最高のコンディション。 昨年は、氷雨で、スタートラインでの待機中に身体が冷えて、力が出せなかったが、今年はその心配がない。 7時30分に現地着。 スタート位置の確認、と思ったが、そこは進入禁止。 まず、荷物トラックの確認。 トイレの確認。 トイレは、新宿中央公園付近が、まだ、ノータイムで入れる状況だったので、まずは、用足し。 その後、荷物を背負ったまま、ゆっくりジョグ。止まって、ストレッチの繰り返し。 8時過ぎには、スタート位置への誘導のアナウンス。 早くも、ランナーの動きが始まる。 トイレの列も長くなり始めるが、まだ、端のほうでは、待ち時間5~10分程度。 ここで、ラストトイレ。 このタイミングが難しい。 とにかく、冬マラソンは、冷える心配があるのだ! 荷物トラックへの預け状況から、8時20分頃に決断し、いざ、出陣! ここで、今大会、唯一の失敗に気づく。 去年は、防寒用のビニールポンチョを、荷物トラックの脇で配っていたと聞いていたので、今年もそうだと思い込んでいたのが、実は、前日エントリーで渡された袋に入っていたのだ! 「ビニール合羽は、どこで配られているんですか?」と間抜けなことを、係りの人にきいてしまった。(恥ずかしい) それはともかく、陸連登録者のAブロックに到着した時は、すでに最前列が見えない状況ではあったが、さほど後ろでもない。 おそらく10秒以内にラインまでいけそうである。 まずは、ここまでが、一大勝負なのである。 まずは、ホッ。 でもね、ここからが長い。 45分もある。 みんな黙っているんで、がまんできなくて、横の人に話しかけた。 どのくらい走ってるの?目標タイムは? みたいに話していると、時間はあっといいう間に過ぎてくれる。 でも、黙っていると、恐ろしく長い。 ねえ、みんな、もっと、おしゃべりしようよ! 天気快晴でも、人に囲まれていても、太陽はビルの反射光だけで日陰だったので、やっぱり、冷えてきた。 残り10分となって、がたがたしてきた。 やばい。 ランシャツ&ランパンの45分はつらい。 ああ、ビニールがあればなあ。 待ちに待ったスタート! スタートラインまで、10秒! 許容範囲10秒以内と思っていたから、まずは、成功だ。 と思った矢先、前方に倒れて、うずくまった人が! どうしようもなくて、飛び越えた。 もし、その瞬間、その人が顔を上げたら、惨事になるところだった。 本当に危ない! 多分、捨てたビニールポンチョがすべるんだろう。 そこで、主催者に要望。 次回は、スタートラインの横に、ごみ箱を用意しポンチョを脱いで走りたい人は、スタート前にその箱に捨てることを促してもらいたい。 これ、正式に、大会事務局に要望してみようと思う。 今年こそ、と思っていた1キロの看板を、やっぱり見落とした。 新宿ガード前で、10キロゲストランナーの「エゴロワ」「有森裕子」「シモン」のゼッケンに追いつく。 ちょっと、シモンさんも走り方拝借、とも思ったが、今日は自分のベストの走るのするのが目標だからね。 遊んでなれないので、すぐに追い越した。 2キロの看板、あったあった、見ーつけた! タイムチェック。 えっ、7分36秒! 一瞬、目がテンになったが、後でみたら、途中でラップボタンを押してしまったみたい。 正解は、ネットで、7分59秒。 それでも、キロ4分の入りは、速すぎる。 まだ、下り坂は、始まっていないのだ! 身体が冷えている、という心配があったので、心理的に速い入りになった。 2~4キロは、8分16秒。 ここは、下りだから、予定通り。 5キロ通過は、20分31秒(ネット20分21秒) 「東京マラソンの入りに下りで飛ばしちゃいけません。あとで、脚にきます。 この区間は、抑えていきましょう。」というのは、定番のアドバイスだけれど、自分は、違う考え。 下りが苦手な人はそれでいいけど、私のように、どっちらかというと下りが得意な人は、ここで、稼がなくてどうする! っていうのが正しいと思う。 意識して抑えるのは、走り方にもロスが生まれるような気がする。 ということで、最初の5キロは、想定20分50秒の通過だったんだけど、ちょっと速い。 ということで、ちょっと緩んでいたら、沿道から「有森さーん」「ア・リ・モ・り!」の声。 気がついたら、隣に、有森さんがいた。 これは、二度と来ないチャンス。 思い切って、「一緒に走れて光栄です。3時間、目指して走っていまーす」みたいに話しかけてみた。 「結構、速いペースですよ」みたいはお返事をいただいて。嬉しかった。 それにしても、有森さん、左向いて、右向いて、手を振って走っていて、マラソンンファンを大切にする人だなあ。 と関心した。 隣にエゴロワさんとも、仲よさそうに話していておられた。 途中から、有森さんが「D’ont worry」と言ったのが聞こえ、エゴロワさんが先行、「全然練習していない」ということで、8キロ地点から、ペースが落ちたので、私も、「いいペースでありがとうございました」と挨拶して、先行することにした。 「前にエゴロワがいるから(付いていきな)」と答えていただいた。 さて、楽しかったこの区間も終わり、10キロ通過は、41分25秒(ラップ20分54秒) ここは、42分00秒で通過するイメージでいたので、35秒速い。 場合によっては、ハーフまでに、この35秒使ってもいいな、と思った。 やすさんが、10キロ地点にいるということだったので、歩道側に寄る。 位置はちがったが、やがて、「とっとこさーん」の大きな声、本当に嬉しかった。 品川に向かう道。 去年はこのあたりで、気力が奪われてきたんだよなあ、と思いながら、普通に走れている自分が嬉しかった。 一方、ややオーバーペースという心配もあり、動きを確かに、落ちないように、タイムをチェックうぃながら進んだ。 折り返して、再び、やすさん、はちこさんの応援、実名を呼んでくださる方もいたが、どなたか、確認できなかった。 ハーフ通過は、1時間29分00秒。 サブスリー目標に、理想の通過タイムとなった。 浅草雷門に向かう道、23と24キロの看板を見落とし、そのため、ここの区間ラップが上がった。 25キロまでは、21分08秒。 あとで、この区間の貯金が生きてくる。 30キロ通過は、2時間06分57秒(ラップ21分31秒) 3時間ペースは、2時間07分59秒だから、ほぼ1分の貯金である。 この「30キロ地点の1分の貯金」が、過去のサブスリー達成の経験から、必須であると思う。 そこまで、キロ4分15秒を基準に走ってきたものを、ここから先、4分20秒を基準にすることができるのだ。 ここまで来ると、今までのペースを維持するのは、不可能に思えてくることがあるが、この「5秒の余裕」が再び、可能性への意欲を高めてくれる。 有森さんの「喜びを力に」は、いい言葉だ。 銀座の真ん中を走れる幸せを感じながら、この区間はがんばれた。 道の真ん中寄りを、自分としては、ぎりぎりのことろで、いい走りができていたと思う。 35キロ通過は、2時間28分31秒(ラップ21分34秒) 3時間ペースは、2時間29分19秒だから、48秒の貯金。 この貯金を残り7キロでどうやって下ろしていこうかな、と思う余裕があったりしたのだが、ここに来て、一気に様子がおかしくなった。 進んでいない! と思われてきたのだ。 新富町を右折して、隅田川にかかる、佃大橋! 高速道路の高さに上るだけの道なのだが、コース全体の最大の難所。 ここで、進まない、が決定的となった。 おりしも、自動車専用区間で、沿道の応援なくなるところでもある。 35~36キロが、「4分34秒!」 時計を見て青くなった。 貯金を半分近く下ろしてしまったではないか! このペースだと、サブスリ-には、はるか、届かない。 しかし、今の体調からして、挽回は無理か。 3時間00分台とかで、残念でした、っていうのも、話の種になるか。 みたいに、弱気になってきた。 でもね、まだ、貯金はあるよ。 この区間、10秒遅れるのは、最初っから、折り込みだったでしょう。 だとしたら、まだ、8秒遅れただけ。 とにかく、次の1キロ、がんばろう。 4分20以内に回復するば、可能性が残る。 ここからは、かなり必死モードとなる。 走りながら、声が出てしまう。 苦しそうに走っているのも、かっこ悪いけど、そんなこと言ってられない。 もう、ちょっとがんばっていれば・・・なぜ、ゆるめたのか・・・って後悔したくない。 ここまで来て、あと、たった5キロ 20分ちょい我慢するだけなのに。 37キロまで、は、キロ4分19秒、次が、4分14秒。 この「4分14秒」を見て、いくしかない、という気になってきた。 このあたりでSAIさんに追いつく。 自分に気いを入れるつもりで、「サブスリーぎりぎり!}と言うと、「間に合う」間に合う」と言ってくれた。 そうだ! その返事を待っていたんだよ。 続いて、4分20秒、4分18秒となる。 このあたり、もう沿道の応援とか、景色とかより、時計との勝負になっている。 苦しいけど、苦しさが続いている限り、可能性がある。 40キロ通過は、2時間50分16秒(ラップ21分45秒) 残り9分40秒くらいなら、大丈夫だな、と、初めて思う。 でもって、ちょっと、ゆるんでしまった。 ビッグサイトに向かう左折で、SAIさんに再逆転をくらう。 そうだ、サブスリーの世界に連れていってもらおう、と付いていこうとするが、次の坂の登りで、あっと言う間に引き離される。 41キロまでは、キロ4分4分24秒。 やばっ。 ここで、サブスリーを逃したら、どじょう掬いで、やっとの思いで捕らえたものをバケツに入れる前に油断して、するりと逃げられてしまうようなもの。 しゃれにならない。 再び、気合を入れ直す。 と、やっぱり、声が出てしまう。 仕方がない。 東京ビッグサイトって、どうして、こんない大きいの? と思う、端から端まで、走って、400mはあるだろう。 右折して、駐車場にはいってからも、まだ長い、150mはあるか。 意識して、気持ちを切らさないように、時計を何度も見る。 57分・・58分・・59分 最後は、サブスリーの確信。 万歳のゴール! やったー! ゴールタイム、2時間59分34秒(ネットは、同27秒くらいか) ずらりと並んだ、大江戸飛脚会の人たちと喜びを分かち合う。 今回のサブスリーは、今まで、一番苦しかったように思うけれど「東京でサブスリー!」 との思いが強かった分、たいへん嬉しいものになった。 最後に、東京マラソンを支えてくれた多くの人たち、沿道の応援に、心から感謝したい。 |
距離 | 通過タイム | ラップ | コース |
~ スタートライン | 0:00:10 | - | 東京都庁 |
~ 5km | 00:20:31 | 0:20:21 | 新宿~市ヶ谷 下り坂 |
~ 10km | 00:41:25 | 0:20:54 | ~日比谷 |
~ 15km | 01:02:52 | 0:21:27 | ~品川 第一折り返し |
~ 20km | 01:24:18 | 0:21:26 | ~日比谷 |
~ 中間点 | 1:29:00 | - | 有楽町 |
~ 25km | 01:45:26 | 0:21:08 | ~銀座・東日本橋 |
~ 30km | 02:06:57 | 0:21:31 | ~浅草・第二折り返し~両国 |
~ 35km | 02:28:31 | 0:21:34 | ~銀座・築地 |
~ 40km | 02:50:16 | 0:21:45 | ~4つの橋・東雲 |
~ ゴール | 02:59:34 | 0:09:18 | 東京ビッグサイト |