2009.03.07 鴻巣パンジーマラソン 完走記
「この列車は、宇都宮行きです、」という車掌のアナウンスで、ハっとした。 しまった。 間違えた。 高崎行きに乗ったと思い込んでいたのだ。 大宮からひと駅、土呂まで行って、引き返す。 ただでさえ、予定より1本遅い電車だったのに・・・ 鴻巣駅に着いた時には、すでにランナーの気配はなし。 駅から会場までは、1,5kmをジョグで走る。 荷物を背負ったまま会場まで走るというのは、あまりよくない気がする。 去年の佐倉でも失敗した。 会場に着いてからも落ち着いた動きにならない。 もう、この時点で今日の結果は見えたものだ。 この大会は、親子で2回出たが、ハーフは初めて。 ハーフのエントリーは1,796人。 土曜日開催は、珍しい。 天候は晴れ。 隣の熊谷市のアメダスで、スタートの9時30分現在。気温10,4度、北西の風、風速平均5.1m/s。 風の強さがポイントだ。 トラックからのスタートであるが、前から3列目に並んでしまった。 そのうちに割り込んで来るだろうと思っていたのに、みんな遠慮がちだった。 したがって、ロスは、0秒としておこう。 義務として、最初の200mは飛ばさなくていけない。 と思っていたが、直前のランナーが遅めだったので、背中に付いて甘えてしまった。 走り始めると、身体がバラバラな感じ。 よくない。 それでも、最初の1キロの表示を見たら、3分50秒だった。 あれ、やっぱり先頭スタートだったからな。 調子よくなく感じるのも、このスピードのせいだな。 このまま、ちょっと落して、キロ4分ペースで進めば、結構いいかも、と期待をした。 ちなみに、この大会、5、10、15キロの他、最初の5キロと、残り5キロは1キロごとに表示がある。 20キロは表示があったかどうか、見過ごしてしまった。 さて、期待を感じつつ走って、2キロの表示地点で時計を見て、愕然とした。キロ4分32秒! つまり、距離表示がでたらめだったのである。 期待は、失望と混乱へと変わった。 次の3キロ表示を見なくては何ともいえないし・・・ 3キロまではキロ4分07秒。 うーん、これが正確か。 まあ、今日は、こんなところだろうな。 体感を信じれば、6日前の深谷ハーフより、ずっと悪い状況である。 それに、まっ正面から、風を受けている区間だ。 4キロ表示を見落とし、5キロもやり過ごしそうになったが、周りのランナーが時計でチェックしていたので、ここだと思った。 5キロ通過は、20分16秒。 風が強かったので」、風よけになっていただけそうなランナーを探す。 丁度、全体からは、やや遅れ気味だが、安定した走りをしている、ピンクシャツ・パンツのランナー(以下ピンクさんという。)に連れていってもらうことにした。 給水で遅れそうになったが、なんとか、頑張って付いて行く。 もうひとり、同じペースで走る、白シャツ・赤パンツ(以下紅白さんという)もチェックする。 10キロ通過は、40分53秒(ラップ20分37秒。 向きが変わって、風が追い風になったので、今度は、ピンクさんと紅白さんの前に出て、ひっぱる形になる。 やがて、風は横から受ける向きに。 15キロ通過は、1時間01分40秒(ラップ20分47秒)。 向い風ではないのに、タイムが伸びていないのにがっかり。 このままだと、ラスト5キロを、キロ4分ペースにあげないと、1時間25分台は、難しい。 やがて、新幹線と並行する道路で、風を真正面から受けることに。 ここでどんどん周りに抜かれるようになる。 1時間25分台は無理かあ、と思うと、ますます力がはいらない。 ピンクさんにも、紅白さんにも、先に行かれてしまう。 残り5キロから残り4キロの表示まで、4分54秒かかった。 いくらなんでも、それはないだろう。 距離表示がいい加減なのに違いない。 そう思ったが、後で考えると、残りの区間で取り返していないので、それほど間違えてもいないかもしれない。 4分30秒を超えてしまったのは、間違いないようだ。 これで、目標は、1時間25分台から26分台に変わる。 向きが変わる道の曲がり角で、ピンクさんから、13秒遅れ、紅白さんから6秒遅れを確認する。 距離表示が正確なら、次の1キロ、次の1キロ・・・という走りができるが、そうでない場合は、あのランナーまで、あのランナーまで、と追っていくことにしている。 身体が小さい自分としては、ほんと、風に弱いというのを実感した。 風向きが背中を押してくれれば、どんどんいける。 自分でも走っているな、とい感覚になる。 まず、残り3キロあたりで、紅白さんをとらえることに成功。 次はピンクさん。 道が直線で見通しがいいので、いけそうな気になる。 残り1キロ地点で、ピンクさんとの時間差をチェック。 10秒ある。 これだけ走っても、3キロで3秒詰めただけだ。 無理かな。 と思ったが、諦めない、ことが肝心。 大事なフルマラソンの大会で、サブスリー勝負をしている時などを想像すると、こういうところで頑張れる習慣をつけておいた方がいい。 しかし、逆に、もっとダッシュをかけてきた別にランナーに抜かれたりして・・・ラスト1キロは、3分45秒までで上げたが(もっとも、距離表示が正しい保証はないが)、ピンクさんとは、最後100mのトラック勝負に持ち込むことすらできなかった。 ゴールタイム1時間27分05秒。 ネット同タイムであった。 ゴール後、ピンクさんと、紅白さんと話した。 3人とも、無言で走っていたが、お互いに意識していたことがわかった。 しゃべらなくても、心が通いあう。 これだから、レースは楽しい。 |
距離 | 通過タイム | ラップ | コース |
〜 スタートライン | 0:00:00 | - | 鴻巣市陸上競技場 |
〜 5km | 0:20:16 | 0:20:16 | 風に向かって 北へ |
〜 10km | 0:40:53 | 0:20:37 | 東へ |
〜 15km | 1:01:40 | 0:20:47 | 西へ |
〜 20km | 1:22:57 | 0:21:17 | 一部逆風の後 追い風で南へ |
〜 ゴール | 1:27:05 | 0:04:08 | 鴻巣市陸上競技場 |