2009.12.06 所沢シティマラソン 完走記
これほど起伏の上下動があるハーフマラソン大会を私は知らない。 間違えても自己ベストを狙おうという気持ちでエントリーしてはいけない。 アドベンチャー精神が旺盛なランナーに、ぴったりの大会だ。 なのに、私のハーフの自己ベストは、2005年のこの大会。 まさに奇跡的な走りだった。 自分史上、走力が絶頂にあったから、なせた技だ。 今回は、この秋・冬、最大のイベント、青島太平洋マラソンの一週間前。 いい感じできているので、ここで、筋肉のダメージを作りたくない。 しかし、普段は、15キロ以下の距離の練習ばかりで、ここでハーフを入れておくことには意味があると思える。 それに、自分は、どんな大会でも全力で行くというポリシーがある。 全力を出さなくちゃ、大会イベントを支えてくれている多くの人達に失礼である気がする。 タイムがよければ、フルマラソンに向けての自信になるし・・・ そこで出した結論は、 15キロまでは、フルマラソンのペースで行く。 残り5キロは全力を許す! 私は、いつもランシャツ・ランパン派なのだが、少し余裕を持って楽しく走ろうということで、上は、埼玉西武ライオンズの背番号1=栗山選手の番号が書かれたシャツで走ることにした。 そう、この大会の発着は、聖地、西武ドームなのだ。 地元だから、圧倒的にライオンズファンが多いはず。
この大会は朝が早い。 スタート8時45分。 8時に現地に着いたものの、トイレに並んでいるうちに、スタート15分前。 ゼッケンつけてグランドに降りた時は、すでに5分前。 整列はほぼできていて、ロープが横にロープが張っている。 いつもの自分なら、それでも、ちょっと失礼って横から入った思うけれど、今日は記録を狙うわけでもないし、ルールに従い、後ろに回った。 前から9/10の位置だろうか。 大会発表 8時現在 気温7.3度、晴れ。 バーンと号砲が聞こえても、一歩も進まない。 そうそう、大会に最初出たころはそうだったよなあ、と懐かしむ。 スタートラインまでは、1分36秒。 3000人規模の大会はこんなものなのか。 ネットタイム計測大会なので、ネットタイムで90分切れればいい。と考えた。 だが、スタートラインを越えて、それは不可能と知った。 キロ5〜6分のランナーの波の中で、キロ4分16秒で通すということなど、全く不可能である。 無理に行って衝突事故でも起きたら、後ろに並んでいた方が絶対に悪い。 郷に入れば郷に従えである。 それでも、完全な追い越しモード。 ジョグのように走っても、ぐんぐん抜いて行った。 距離表示は、1キロごと。 1キロ地点手前で、スタートラインで時計を、誤って止めてしまっていることに気がついた。 せめてネットタイムで、と思っていたモチベーションが、走りの状況と時間がわからないことで一気に下がった。 こうなったら、ゆっくり景色や雰囲気を楽しんで行こうと決めた。 そのうちにばらけて走れるようになるだろう。 幸い3キロ地点あたりで大時計があり自分の時計との差を確認できたので、ペースがわかった。 スタートートラインから3キロまで、ネット15分45秒、キロ5分15秒ペースであった。 ここからは、次第にランナーがばらけてきて、自分のペースで走れるようになった。 今日はペース走のつもりだったが、ビルドアップ走で行くと決めた。 5キロまで、ネットで24分03秒。 6キロ地点が、標高の最低点である。 それにしても、全行程、坂を登っているか下っているかで、平らなところはほとんどない。 よくもまあ、このコースで自己ベストが出たものだ、と4年前の奇跡を振り返る。 10キロまでの5キロは、21分13秒だったから、サブスリーペースになったということである。 (マラソン3時間=5キロ21分20秒ペース) このあたりで、沿道の方から、「ライオンズ、来年優勝! お前の頑張りにかかっているぞー!」と、大きな声がかかる。 「ハーイ」と返事。 そういう応援、実は期待して、ライオンズのユニで走っていたので嬉しい。 その他にも、気がついて、「あっ、クリだ」(栗山選手のこと)とか、「ライオンズ頑張れ」とかいう声が聞こえて楽しかった。 ペース、ペース と心で言いながら、まずまずうまく走っていたが、早稲田大学裏に登る急坂は、やはり、今年も大幅なペースダウン。 ここを、ぐいぐいと登りたいと思うが、トレイルレースのようになってしまう。 登り切ると、500mほどのダートな道。 半分、トレイルというか、クロカンのよう。 まあ、ここは下り傾向なので、ぐんぐん行く。 15キロの表示は、4年前同様、見落とした。 そろそろかなと思って気にしていたのに、いったいどこにあったんだろう。 舗装路に戻ってから、もうひと山、坂を登るが、このは距離が短いを知っていたので、一気に行った。 そこから、豪快なダウンヒル!! このダウンヒルが、所沢シティマラソンの楽しみ、というランナーは多いのではないだろうか。 飛ぶように降りていける。 16キロ地点を過ぎて、往路と同じ道に戻り、少し坂を登ったあとで、今度はなだらかな下り傾向。 自然と背中を押されるように、ここは気持ちよく走れて、キロ4分を切ってきた。 しかし、18キロから、またひと山、長くはないとわかっていても、急勾配にペースが鈍る。 「19キロ」の看板と、「残り2キロ」の看板が、10メートル位しか離れていなくて不安になる。 ひょっとして、この大会、21キロしかないのではないか。 自分の自己ベストは幻か。 しかし、「19キロ」から「残り1キロ」までは、それなりのタイムを要したので、そんなことはないだろう。 20キロの表示があったかどうかわからない。 「残り1キロ」から、また、緩い登り坂。 ゴールの西武ドーム前も登り坂。 残念ながら、ペースは鈍った。 ドーム内、ライト側から、ホームベース裏を通って、3塁側がゴール。 人工芝は、ふわふわして走りにくい。 ネット90分切りも不可能となり、目標もがく、栗山選手のユニだったので、余裕の表情で行きたい、というのもあって、ラストのぎりぎりの追い込みはしなかった。 しかし、どうだったのだろう、ラスト1キロは4分02秒。 最後は、やはり3分台で締めておいたほうが気分がよかった。 ゴールタイム1時間32分31秒、ネット1時間30分55秒。 レース前は、90分が切れればいい、という気持ちだったが、そのラインを超えてしまった。 けれども、それは、最初の3キロが、キロ5分15秒ペースでしか走れなかったためで、実質的には、あと3分ほど速く走れていたと思う。 とすれば、ネット1時間27分55秒で、これなら、この難コースにして合格タイムである。 走り終わったあとのダメージも、主観的には、「今日は長く歩いたな」程度で済んだ。 来週の青島太平洋に向けてよい準備になったと思う。 |
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距離 | 通過タイム | ラップ | コース |
〜 スタートライン | 0:01:36 | - | 西武ドーム |
〜 5km | 0:25:39 | 0:24:03 | 坂下り傾向ー椿峰ニュータウン経由 |
〜 10km | 0:46:52 | 0:21:13 | 坂上り傾向ー下山口から小手指方面 |
〜 15km | 1:07:56 | 0:21:04 | きつい峠坂へー早稲田大学裏 |
〜 20km | 1:28:05 | 0:20:09 | 急坂下って、またひと山 |
〜 ゴール | 1:32:31 | 0:04:26 | 最後に上って西武ドーム |